伏見緑さんが語る「あなたの知らないドイツ」

第154回
世界史を勉強しておけばよかったな

本当は、できるだけ若い10代のときに
世界史の勉強を済ませておくと
よかったのだろうな、と思うのです。
私の場合、科目選択の都合で、
学生時代に学べた歴史は
結局、日本史だけでした。

日本人ではない人と話そうとする機会が
多くなればなるほど
皆、人それぞれに、自分とは異なる文化や
歴史を背負っていることを実感しています。
ときに世界常識であった史実を知らずにいて、
赤っ恥をかいたり、
言葉の選び方を誤ったり、
最悪な場合には、大事な友を失ったりしています。
大人になってから、
こっぴどく世間の壁に頭をぶつけながらの
にわか勉強では十分ではありません。

知らなかったでは済まされない歴史が
あまりに多すぎる、もうお手上げだ!と思ったので、
ドイツに来てすぐ
高校世界史の参考書を取り寄せました。
世界各地の歴史の流れ全体を
ざっと把握するには、
カラー写真や資料が豊富な
高校生向けの参考書が役立ちます。

その参考書の前書きを読んでいると、
1992年には、
世界史が高校生の必修科目になったとのこと。
そのときには、暗記科目が増えた!と
嘆いた学生さんが多かったでしょうか。
でも、私は、若いうちに多くの人が、
世界史を勉強できるなんて素敵だなと思います。

若い時代に、より広い世界について知識を
吸収できるのは、羨ましいことです。
大人になってから、その知識を深めたり、
自分なりにもっとよく考えてみようと
心がけたりすることができます。

日本の歴史だけから
世界史を語れといわれても
とても難しすぎるのです。
逆に世界史の一端から
日本の歴史の片鱗を知らされることのほうが
今の私には多くあります。


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2007年10月29日(月)

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