伏見緑さんが語る「あなたの知らないドイツ」

第170回
アジア人はお化粧が大好き

冬場、零下にもなる低温乾燥な気候のドイツでは、
身体の表面から水分が飛ぶ一方なので、
皮膚には小さなシワがどんどん増えます。
一方、高温多湿の気候の中で暮らすアジア人の肌は、
欧州人からみると、羨むほどキメ細いのです。

幾重にも色を重ねられるほど、
肌がキメ細かくて柔らかいアジア人の肌は、
「化粧のノリが大変良い」のです。
その上、お化粧好きな人が多いので、
アジアは世界の化粧品会社が
大活躍する場になっているようです。

確かに、日本に住んでいたときには、
時間に追われて動き回っていた分、
そもそも、化粧をしなくてもよい日が、
ほとんど無かったように思います。
使う化粧品の種類も使う頻度も多くありました。
そして、眼や髪色が黒いだけよりは…と、
肌色の上に少し彩りを加えたくなる気持ちが
常にありました。
毎年、流行の色があり、
そして新しい化粧品が次々と登場して、
消費意欲を掻き立てられていたような気がします。

欧州人の視線でみると、
よほど必要でない限り、自分たちは滅多に施さない、
色彩豊かなパーティ用のお化粧品を揃えて
「毎日、色とりどりのお化粧をしているのがアジア人」
のようです。
欧州人の本音の感覚ならば、
「アジア人も、欧州人と同じく
そのままの姿でこそ、人間らしく美しい」
と思っているはずなのですが。

水分が飛んでいかないよう、
脂気を常に補なわなければならない欧州人の皮膚には、
ボディークリーム、ハンドクリーム、
リップクリームといったクリーム類が欠かせません。
当然のことながら、こういうものには
「無駄なお金は一切掛けたくない!」のがドイツ人。

そんなドイツ人でも、
特別な用事で出かける日には、
服装を改め、少し頬紅の色が加わって、
鮮やかな口紅を少々、使っています。
でも、普段使いのリップクリームから
口紅、アイシャドウ、ネイルカラーなどの化粧品を、
1つ1ユーロ前後、
高くても精々10ユーロ前後の商品が何でも揃う
スーパーで買い求めるのが普通なようです。


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2007年12月5日(水)

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