伏見緑さんが語る「あなたの知らないドイツ」

第171回
国土面積は似ているけれど

ドイツは、ジャガイモのような形をした
大陸にある国です。
日本は、南北に細長く弓なりに連なる島々です。
地図の上では、日本のほうがぐっとスリムに見えます。
その国土面積を比べてみると、
ドイツは、約36万平方キロメートル、
日本は、約37万平方キロメートルでほぼ同じ?
その人口は、ドイツが約8千万人、
日本が約1億3千万人。

それぞれの国土面積が似ているのに、
緯度によるのか、大陸と島の違いによるのか
大きく違っているのは、その自然風土です。
ドイツの冬は、完全に地面が凍るほど厳しい寒さ。
日本で真冬に着る厚手のトレンチコートは、
ドイツでは春秋用レインコートに相当します。

ここでは、女性用のみならず
男性用の毛皮を使ったコートも売り場にあります。
現代では、高機能性繊維が発達しているとはいえ、
昔ながらの毛皮や羽毛、
厚手の皮革を使った防寒着がどうしても必要です。
ドイツから見ると日本は年中、うんと温かいのです。

地震と台風の有無にも大きな違いがあります。
フランクフルトの周辺では、気付くか否かの
震度1の地震が数年に1回あるかないかとのこと。
「この大地が揺れるなんて、信じられない!」と
ドイツの人は口々に言います。
また、アジアでの台風のように
毎年のように大災害を引き起こす暴風雨が
ほとんどありません。
ただし、季節ごとの小さな嵐や、
その年による降雨や日照の変動はあります。

日本では、地震と台風などによる
予期せぬ自然の大災害に
常に備えていなければなりません。
その心配はあまり無いけれど、
毎冬の厳しい寒さに
備えなければならないのがドイツです。

年中安定してできる仕事を確保できれば幸いですが、
春から秋までに1年分の仕事を済ませておくか、
それとも、季節によって稼ぎ場所を変えて歩くか…。
生きていくためには、
その次の丸1年間を見通す知恵が要ります。


←前回記事へ

2007年12月7日(金)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ