伏見緑さんが語る「あなたの知らないドイツ」

第201回
ドイツのガソリン価格

昨年の原油価格の高騰は、
ドイツでも皆のお財布を直撃していました。
ガソリンスタンドの横を通って、
その日の販売価格を見るだけで、
今日の原油価格が上がったか下がったか、
誰にでも簡単に見当がつくほど、価格が動きました。
それほど、世界のお金の動きようが
毎日、デリケートにガソリン価格に反映されていたのです。

でも、今年に入ってからは、
急にぴたりと止まり、
価格の激しい動きが全くありません。
やれやれ、お財布には有難い話です。

で、気になるドイツのガソリン価格は、
今年に入ってから、
レギュラー・ガソリンで1リットル当たり
19パーセントの消費税込みでおよそ1.33ユーロ。
1ユーロ155円としても、1リットル206円。
中国や日本から見ると、まだまだ
とんでもないビックリ高値でしょうね。
これでも、ずいぶん安くなって嬉しいのですけれど。

この価格、昨年にはこの1.3ユーロ台から
毎日、目を剥くようなスピードで
1.5ユーロをウンと超えるところまで跳ね上がりました。
ですから、昨年晩秋には、いつもの節約倹約に
皆、一層、力が入っていたのです。

ドイツのガソリン価格には、消費税の他にあと2つ、
石油税と環境税が含まれているようです。
1999年に導入された石油税と
1999年から2003年まで5年間をかけて
段階的に引き上げ加算された環境税。
これらの税を全て含む価格を小売側で設定するので、
日本の小売価格より、かなり高く見えると思います。

およそ5年前、私がドイツに来たばかりの頃は、
消費税が今より若干安かったとはいえ、
確か1.2ユーロ台でした。
その後、原油価格が50ドルを超えるころに、
急に1.3ユーロ台に上がって、
おや、高くなったな、と思った覚えがあります。
今は、ちょうどその頃の価格と似ています。


←前回記事へ

2008年2月15日(金)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ