第298回
■一平太さんからのQ(質問):モデルのない現状

こんばんは。初めまして。
私はハンドルネーム一平太@ハイQ読者と申すものです。
今日、日本の現状についてある事を思いついたのですが、
それについてQ先生のご意見をうかがえれば幸いです。

現在、日本は何百年かに一度の変革期にあると
私はとらえております。
日本にとり、直近の2回の大きな変革期には
モデルとなるケースがありました。
例えば、明治維新の際は欧米の国家がモデルケースであり、
終戦直後は主にアメリカの民主主義資本主義国家が
モデルとなったと私は考えます。

現在の日本の抱える様々な問題に対する
はっきりしたモデルケースはないのではないでしょうか。
こうした先行モデルのない現状は、
日本にとって関が原直後の徳川時代直前、
場合によっては武家政治体制確立時の源頼朝以来の事ではないかと
私には思われます。
モデルのない状態について
考えることに慣れていないと思われる日本人の気質は
こうして生まれたのではないかと考えるのですが
Q先生のお考えはどうですか?


■QさんからのA(答え)

日本の国は、競馬に例えればいつも2番馬か3番馬で、
前走っている馬がいるから、
そのまねをしてどうやって1番馬を追い越すか
ということをやればよかったんですね。
戦後の日本は工業化の段階で、
アメリカやヨーロッパの後を追いかけて、それが割合うまく行き、
先ずヨーロッパの賃金を追い抜いて、
ついにはアメリカの賃金まで追い抜くまでになりました。

そのプロセスで工業化が進んで、
自分の前の1番馬がいなくなって
自分が1番馬になってしまったんです。
でも日本人は、自分たちが1番馬になったことをなかなか認めず、
まだ前に誰かいると錯覚を起こしていると思います。
日本が一番はじめにデフレになったのは、
日本が1番先頭を走っているからです。
もう目の前にモデルになる馬の姿がないのですから、
自分で考えて走るよりほかありませんね。
大変なことですけれど、それが一番馬の宿命です。


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