第843回
ガンジーさんからのQ(質問):日本の資源会社も?

いつも新鮮な驚きで拝見しており、有難うございます。
中国の好景気に引っ張られて、
石炭、鉄鉱石など日本の資源会社も日の目を見る、
とお考えになりますか。
Q先生のご意見をお聞かせ願えれば幸いです。


■QさんからのA(答え)

私はこの次世界を支配する大きな流れは
たぶん資源の不足だと思っています。
かつて経済が発展するプロセスで
そういうことがヨーロッパでも問題になったことがございます。
でもその後に資源を開発することによって
問題が一応片付きましたので、
なんとなく立ち消えになってしまいました。

それが最近は石油が50ドルに乗るということからはじまって、
石炭も不足、鉄も不足ということになりました。
今度は世界の工場になった中国が豊かになると、
中国人そのものが最大の消費者になりますので
そう簡単におさまりがつきません。
たとえば、13億の人が朝ひとつずつ卵を食べても、
13億羽鶏が必要で、
13億羽の鶏の飼料を確保するだけでも
容易なことではありません。

したがってこれは短期間に止んでしまう事ではなくて、
むしろ人類が豊かになった分だけ
消費する分が増えて物が不足する、
ということになります。
ここのところ日本では鉄が生産過剰で余っていましたが、
中国で加工のできない、
たとえば自動車のボディに使う鉄板の注文が
爆発的にふえています。

そのためにいま日本の素材産業は
予想外に景気がよくなって
お金が儲かるようになりましたが、
これでデフレが止まるわけではありません。
中国でもいま一生懸命
そうした素材産業の工場を作っておりますので、
近い将来日本に負けないだけの
量産が出来るようになります。
したがって日本の企業の好景気は
そう長く続かないと考えた方が正しいでしょう。

後2,3年たったら
次々とそうした工場が稼動を開始しますので、
日本の素材産業ブームは尻つぼみになる
と考えた方がよいと思います。


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