中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1952回
タルトンさんからのQ(質問):不動産バブルでしょうか

いつも、ホームページ上で様々なことを教えていただき、
本当に有難うございます。
現在、米国を発信源とした
サブプライムローンの焦げ付きによる
不動産バブルの崩壊が生じ、
米国の金融株を始めとした連鎖的な株安が世界中に伝播しています。

一方、現在の中国の不動産価格は急激に上昇しており、
中国の人々は将来の値上がりを当てにして、
中国の銀行でローンを組んで、
どんどん不動産を買っているように見受けられます。
これはかつての日本や現在の米国の来た道を
辿っているようにも感じられます。
先生はこの中国の状況を住宅バブルであるとお考えでしょうか。
バブルの場合、それが弾けた際、
銀行株を始めとした中国株は
どのような道を辿るとお考えでしょうか。
ご教示いただければ幸いです。


■QさんからのA(答え)

過剰流動性による資産インフレは
まだはじまって2合目くらいでしょうか。
もっと先があると見ております。

中国のほとんどの人は自分の家を持っておりません。
政府が建てて安い賃料で貸していた家に住んでいた人が
レベルが上がって
もっと大きな家に引っ越したいと思うようになったので、
政府は新しくできた家を借りる道を
4、5年前に開いたんですけど、
そこでお金を借りてすぐ買った人は
恐らくいまは3倍くらいにはなっていると思います。
ですから早くにローンでお金を借りた人は
みんないま大喜びです。

日本人には「中国は駄目になるぞ」と
手を叩く用意をしている人が結構いるようですけど、
まだこれからはじまるところですから
それを止めることはできません。
政府はお金を貸さないぐらいのことしかできませんから、
増えたお金が家を買うのに使われるのを
止めることはできないんです。

最終的に人民元を引き上げて
輸入を増やし、輸出を減らすことをしない限りは
資産インフレは止まりません。
しかし、人民元の大幅切り上げをやると、
輸出業者の金儲けのチャンスがなくなりますから、
結局日本の二の舞を繰り返すことになるのは
間違いないと思います。


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2008年1月4日(金)

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