石原新さんが歩む21世紀型日本人ビジネスマンへの道

第47回
本当にここは外国なんでしょうか?

あなたは、
「海外に住むなら日本と全く違う環境の場所が良い」
と思う方ですか?

仕事柄いろいろな国に駐在経験のある方々と
お話する機会がありますが、
ときどき、台湾に住んでいる、ということは外国に住んでいる、
ということにならないのではないか、と思うときがあります。

国も違えば(国交は断絶状態ですから
厳密に「外国」と言えるかわかりませんが)、
言葉・文化・気候等も違うので、
生活に慣れるまでは確かに大変だとは思うのですが、
日本人にとってかなり住みやすい場所であることは、
間違いないのではないのでしょうか。

その理由はいろいろあると思いますが、
一番は台湾人の対日感情にあると思われます。
なぜ、一般的に日本人に親しみをもって接してくれるのか、
大きく分けて二つの見方があります。
まず第一は、比較的高年齢層の人たちから、
日本が台湾を統治した1895年〜1945年の間の統治のあり方が、
後に台湾に渡ってきた国民党のそれよりも善かった、
と評価されていること。
第二に、若い世代の哈日族(「はーりーずー」と読みます)に
代表される、
日本製品や食べもの、ファッション好き、という風潮があります。

日本人に対して寛大に接してくれることから、
言葉が充分にしゃべれなくても買い物に不自由しなかったり、
奥様方や子どもたちが
身の安全に関しあまりにも過敏になる必要なく
気ままに外出できたり、他の外国ではあり得ない良い環境ですが、
それで単に心地よい海外生活で終えてしまうのか、
あるいは、心地よい中にも考え方や習慣の違いを見出して
国と国とのギャップを埋める架け橋となれるのかが
勝負の別れ目ではないかと思う今日この頃です。

日本人の全くいないところに行けば
いやでも自分の個性が際立ちますが、
そうではないところで
自分の持ち味を発揮できるように心がけるのも、
一つの訓練ではないかと思うのです。


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2005年4月12日(火)

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