石原新さんが歩む21世紀型日本人ビジネスマンへの道

第48回
「没問題」=問題なし、は「有問題」=問題あり?

あなたは、人と接する時、
その長所が気になりますか、それとも短所が気になりますか?

台湾に住むようになって、
今でも台湾の人たちの最も良いところだと思うのは、
バスや地下鉄に乗っているときに、
若い人がお年寄りや身重の女性に
席を譲っている光景をしょっちゅう見かけることです。
ところが、車やバイクの運転自体は荒く、
特にバスの運転などは、走行中に席を立つと本当に危険で、
ちょっと古い型のものに乗ると、
走ってるまんま空中分解してしまうのではないか、
と思えるほどアグレッシブなドライバーさんもいらっしゃいます。

また、台湾の人々は柔軟で目端が利く、というイメージがあります。
左折(右折)レーンでも前に車がいなければ直進しますし、
混んでいれば横の直進レーンからでも
平気で大回りして曲がって行きます
(たまに日本に戻ったときに、ガラガラの直進レーンを横目に
右折レーンで辛抱強く順番を待っている車を見ていると、
イライラしている自分に気がついたりします)。
ところが、狭い路で対向車と行き会ったりすると、
我先に頭を突っ込み、決して譲ることがありません。
そんなところを見ていると、
単に先を越したい性格なだけなのでは?と勘ぐってしまいます。

商売においても、台湾の人たちはどんな難しい要求にも、
その場はとりあえず「できますよ(「没問題」=問題なし)」
というポジティブな姿勢で好印象を持つのですが、
いざやってもらうとできないことが多く、
そのような場合「頑張ったんだけどできませんでした」
ということで済ませようとする傾向があります。
プロジェクトなどでは、
ある意味「無責任」、ととられてしまうことも多々あります。

日本人でも台湾人でも、
良いところと悪いところがあるのに変わりはないのですから、
海外の人たちに働いてもらうのなら、
彼らの長所を如何に引き出すかに腐心し、
海外の人たちに自分たちの製品やサービスを買ってもらうのなら、
彼らの欠点を補えるような
モノやサービスを提供するのがよいと思われます。


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2005年4月13日(水)

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