石原新さんが歩む21世紀型日本人ビジネスマンへの道

第100回
それでも独立したいですか?

記念すべき連載100回目に相応しいかどうかわかりませんが、
今日はダウンサイジングの話題です。

会社勤めしている人なら一度は憧れるのが、
独立して自ら会社を興し億万長者になることですね。
日本でも「ドットコム企業」に代表されるような
若い起業家たちの活躍が
テレビや新聞・雑誌等メディアで
頻繁に採りあげられるようになりました。
でも、このようなベンチャーが成功するのは
俗に「せんみつ(千件に三件)」と言われています。
キラキラ輝く未来を夢見て起業したものの、
すぐに自分の見通しが甘すぎたことに気づかされます。
それでも会社を何とかもたせるためには、
お金や時間の使い方、考え方を180度転換させなければなりません。

まず、生活費では一番大きな住居費を削ることになります。
あなたが元は海外駐在員だったとしたら、
会社借上アパートの家賃は現地の人たちが住むアパートに比べ、
2倍から5倍は高いです。
その分環境・アクセスの良い場所にあり広かったのですが、
贅沢はもう言ってられません。
引っ越します。
もし、子どもがいるなら教育費の再考、
家族の生命保険や損害保険等契約条件の切下げを迫られます。

仕事でも支出を切り詰めます。
まず交通費や旅費。
街中で迷わずタクシーを拾い、
海外出張では
ビジネスクラスでシャンペンを啜っていた生活にはオサラバです。
移動にはバス、
出張にはオンラインで格安エコノミー航空券を求める。
通信費を節約するため、
なるだけ国際電話をかけずに電子メールで済ます。
前の会社でならアシスタントに頼んでいたような仕事も
全部自分一人でこなす。
中国やインドなど、
外注できる仕事はどんどん外注して支出を抑える。
最後に、「精神安定剤」として、
絶対に手をつけない貯金を用意しておく・・・。

安定した収入、
それなりに心地よい暮らしを棒に振るかもしれない、
こんなに大きなリスクを抱えながら、なぜ独立するのか?
理由は人それぞれと思いますが、
私なら、お金持ちになりたいだけでは、こんなことできませんね。


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2005年6月24日(金)

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