服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第3回
自分のブレザーを作ってみよう

友達と語らってクラブを作ってみませんか。
親しい友人の三人でも五人でも良いのです。
「モルト・ウイスキイ研究会」でも
「本格そば美食会」でも適当に考えてください。
さて、クラブを作ったなら、
会の象徴となるエムブレム(ワッペン)を作りましょう。
もちろんこのエムブレムをブレザーの胸ポケットに
貼り付けるためです。

自分たちだけのオリジナル・エンブレムというだけで、
ブレザーの格調が一段と高められるはずです。
エムブレムの由来を質問された時、
少なくとも30分くらいは相手を
ケムに巻くことができるでしょう。

こうなってくるといつもは見慣れたブレザーが
まるで友達のように見えてくるに違いありません。
実はここにもっと可愛がってやる方法があるのです。
ボタンを変えてみる。
さすがにオリジナル・ボタンは費用がかかりすぎるので、
ボタン屋で好きなボタンを探すことにしましょう。

むかしジェリイ・ルイスという喜劇俳優がいましたが、
彼は純金のメタル・ボタンを付けていたそうです。
こうなると並みのブレザー本体よりも
ボタンのほうがはるかに高くなってしまいます。
まあ、これは極端な例としても、
ボタンは上を見るとキリがありません。
でも、逆にいえばボタンひとつでブラザーの印象が
ガラっと変わってしまうほどの力を持っています。

高級ブランドのブレザーもそれなりに良いのでしょうが、
並のブレザーを上手に探してきて、
むしろエムブレムやメタル・ボタンなどにお金をかけて、
自分だけのブレザーに作り上げるほうが
賢いのではないでしょうか。

ところでもっとも応用範囲の広いブレザーは、
シングル型の三つボタン、スタイルです。
ポケットはたいていパッチ&フラップ型になっているはず。
胸ポケットのデザインは好みによって
様ざまなものが選べます。
この基本ブレザーなら、自由な着こなしが愉しめます。


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