服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第88回
ひげについて

読者のkenさんから「ひげ」と「着物のテーマ」について
ご提案をいただきました。
ことに着物はこれからの季節、
日本人に戻って(?)私服を着る機会もあることでしょうから、
タイムリーな企画でしょう。

さて、ひげですがこればかりは男ならではの特権です。
ふつう男は化粧しませんが、
時と場合によっては化粧と同じか、
あるいはそれ以上の効果を発揮することがあります。
また化粧品のようにお金がかかるわけでもありませんから、
大いに活用しようではありませんか。

かつてひげは権威の象徴でもありましたが、
今ではむしろファッションとしての一面が認められており、
ひげ愛好家にとっては好都合というべきでしょう。

もちろん大別して似合うひげと
似合わないひげとがあるのは当然です。
でも、これと関連して、目の慣れということがあります。
つまり長い間蓄えているひげは似合って見え、
まだ生やしたてのひげは似合って見えない、
という傾向があります。

そしてもうひとつ大切なことは、
手入れしているひげは似合って見え、
手入れしてないひげは似合わない、というのも事実です。
ことに無精ひげスタイルの場合、
どうしても左右のバランスなどでバラつきが出てくるものです。
この場合には、無駄なひげは抜くか、剃るかする。
あるいはここにもう少しあればなあ、
という時には奥様かガール・フレンドの
アイブロー・ペンシル(眉墨)で書き加える。
こうするとより美しいひげのスタイルが完成します。

よくブラシをかけ、クリームを塗ると、
美しい艶が生まれます。
また部分的なクセひげについては、
小さなブラシとヘア・ドライヤーを使って
きれいに整えることが出来ます。


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2002年12月20日(金)

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