服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第128回
黒のブレザーを着てみませんか

紺以外のブレザーを着たことがありますか。
俗に「紺ブレ」という言葉があるくらいで、
ブレザーは紺と決っているところがあります。
ネイビー・ブレザー。
ブレザーの90%はネイビー・ブルー(濃紺)
ではないかと思われるほどです。

そもそもブレザーは英国の戦艦、
ブレイザー号の制服から生まれたという説もあり、
また着こなし範囲の広さから考えても
ネイビー・ブレザーに人気があることはよく分ります。
しかしそれでもなお、
ブレザーはなにも紺色だけではありませんよ、
と言いたいのです。
もし二着目三着目のブレザーを新調しようという場合には、
ブラック・ブレザーをおすすめします。
黒無地のブレザー。

ブラック・ブレザーはもっとも基本的な
シングル・ブレストの3つボタン型が最適でしょう。
両脇のポケットはパッチ&フラップ型。
貼付けポケットであり、さらに雨蓋の付いたデザイン。
胸ポケットはパッチ型。
もちろん好みによってはウェルト・ポケット
(箱型ポケット)も可能でしょう。

ダブル前ブレザーはサイド・ベンツ
シングル前ブレザーにはセンター・ベント、
というのが一般的ですね。
ブラック・ブレザーには
フックド・センター・ベントがふさわしい。
これは燕尾服にあるようにクラシックなベントで、
カギ型になっているのが特徴のものです。

黒無地ブレザーによく合うパンツとしては、
グレーのフラノ地。
これにシャツとタイを結べば
ビジネス・ウェアとしても使えるほどです。
あるいはイエローやワイン・カラーの
タートル・ネック・スェーターを合わせて、
旅行に出かけることもできるでしょう。
さらにはブラック・ジーンズや
ホワイト・ジーンズを組合わせることもできます。

ブラック・ブレザーの生地はまず第一にフラノ地。
あるいはカシミア地。
一度カシミアのブラザーを着ると、
軽くて手離せなくなります。


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2003年1月29日(水)

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