服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第129回
ブレザーのプチ改造術

ダブル前のブレザーを着たことがありますか。
これはちょっと愚問であるかも知れません。
ブレザーといえば圧倒的にダブル前が多いからです。
つまりブレザーを着るとは、
ほとんどの場合「ダブル前ブレザー」を指しているのです。

さて、ダブル前ブレザーの場合、
前ボタンの数によってデザインが決定されます。
一般的には6つボタンが主流ですが、
ときには2つボタンや4つボタン、
8つボタンというのもあるでしょう。
また同じ6つボタンでも、3つ掛け型と2つ掛け型、
さらには1つ掛け型などの違いがあります。
結局のところこれは好みの問題でしょう。
ごく普通には、6つボタン、
2つ掛け型のブレザーが好まれているようです。

ブレザーには大別してアメリカ式とイギリス式とがあります。
前者が直線的なシルエットであるのに対し、
後者はウエストで若干のシェイプ(絞り)が入っています。
同じように肩線についても
ナチュラル・ショルダー(自然肩)と
テイラード・ショルダー(やや高く張らせた肩線)
という違いがあります。

ブレザーを選ぶ際にもどちらのスタイルであるかを
認識しておいたほうが良いと思います。
またどのようなスタイルで着るか、
というはっきりとした意識を持つべきです。
ただなんとなくという気持では
ブレザーの本当の魅力を引出せません。

イギリス風ブレザーの場合、
ウエスト位置のボタンではっきりと
シルエットが生まれるようにします。
ウエストの両脇を少しだけ詰めるだけで
このシルエットが出てくるのです。
もっと簡単な方法は、ボタン位置を全体に少し移動させる。
約2センチほど外側に移す。
こうすればウエストにシェイプがあらわれて、
よりメリハリの効いた着こなしが可能になってきます。

ちょっと手を加えるだけで、
自分だけの手放せないブレザーが
完成するはずです。


←前回記事へ

2003年1月30日(木)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ