服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第138回
ヴェスト・スーツでリラックス

チョッキを利用して楽な着こなし方を知っていますか。
きのうはヴェスト・スーツの
ドレス・アップ法をお話しました。
きょうはヴェスト・スーツの
ドレス・ダウンについて考えてみましょう。

シャツにパンツを穿き、ヴェストを組合わせる。
この時ネクタイは結ばないで、
シャツの第一ボタンを外しておく。
もちろん好みによってはシャツの襟を
ヴェストの外側に出しておいても良いでしょう。
―これはヴェスト・スーツを
カジュアルに着こなすための第一歩です。

ヴェスト・スーツ + シャツ = カジュアル
という計算式も成立つのではないでしょうか。
さて、この場合、ひとつの方法として
ヴェストとシャツの色系統を揃えておく、
ということがあります。
ブルー系のヴェストにはブルー系のシャツ、
グレー系のヴェストにはグレー系のシャツといった具合に。

さらに一歩進めて考えるなら、
シャツとヴェストをほぼ同色にする方法もあります。
ダーク・ブルーのシャツに同じくダーク・ブルーヴェスト、
ダーク・グレーのシャツにダーク・グレーのヴェスト。
端的な例をあげるなら黒のシャツに
黒のヴェストの組合わせ方法もあるでしょう。
こうなるとシャツとヴェストが一体化して、
なにかまったく新しい上着のような効果を
持ちはじめるのです。

ところで第一ボタンを外したシャツの襟もとをどうするか、
という問題があります。
もちろん開けたままにしておく着こなしもあるでしょう。
あるいはスカーフをあしらっても良いでしょう。
さらにはシャツの下に薄手のタートルネック・スェーターを
重ねる方法もあります。
この場合には、襟もとははっきりとした
アクセント・カラー(印象の強い色)を
持ってくる方法をおすすめします。

薄手のタートルネック・スェーターは
なにかと応用範囲の広いものですが、
時にはシャツを省いて、直接ヴェストを重ねても良いでしょう。


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2003年2月8日(土)

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