服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第169回
シンプル&ベイシックの着こなし方

フレッシュマンにふさわしい着こなしについて
考えたことがありますか。
それはシンプル&ベイシックです。
このところ服装については「基本」の大切さと
美しさについてお話しているのですが、
着こなしにおいても同じことが言えます。

たとえばネクタイピンをどうするか。
それがどんなスタイル、どんなデザインであろうと、
ネクタイ留めは不要です。
シャツにタイを結ぶ、ただそれだけ。
もしどうしても邪魔になるようなら、
端をパンツの中に入れておけば良いのです。

あるいはポケッチーフを入れるべきか
否かについても迷うかも知れません。
ここでもシンプル&ベイシックの言葉を思い出して下さい。
つまりポケッチーフは不要。
同じように万年筆やボールペンを
胸ポケットにさす必要もありません。

一方、パンツを穿く時にベルトは必要でしょう。
それがなくてはずり落ちるかも知れませんし、
ウエスト部分の表情が間の抜けた感じになるからです。
もしもヴェストを着る場合には
サスペンダーをする方法もあります。

つまりそれがなくては着こなしが完成しない
小道具だけで組合わせること。
いっさいの装飾品を排除することです。
そうすると本当に必要最小限のものだけになる。
ビジネス・スーツ、シャツとタイ、
パンツにベルト、靴に靴下。
シンプル&ベイシックということが
ある程度、お分り頂けるだろうと思います。

さて、このように服装の要素を絞ってゆくと、
ひとつひとつの部分品が重要に思えてくるはずです。
極端にいえば、スーツと、シャツとタイ、
もうそれだけしかないのですから、
これらの部分品をいかに自分らしく組合わせるか。
このことがなによりのコツになるわけです。

毎日、あれこれ目先を変えるよりも、自分らしいテーマを持つ。
そのテーマに沿って、予算のなかで
良質のものを選ぶようにして下さい。


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2003年3月11日(火)

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