服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第350回
大好きになったモロッコ・サラダ

青山にある「ローブリュー」(TEL:3498-1314)
というレストランを知っていますか。
私の知るかぎり都内で唯一のバスク料理店でしょう。
納得のゆく料理を納得のゆく値段で出してくれる
貴重な存在だと思います。
バスクはフランスからスペインにかけての
ピレネー山脈西部の一地方。
ここで使われるバスク語は
今なお系統だてることができない謎とされています。

余談はさておき、
この間ローブリューで食べたサラダが美味しかった。
もちろんこの店
肉料理はすでに定評のあるところなのですが。
メニューによっては量が多いので、
2、3人で取り分けるのもひとつの方法でしょう。
さて、モロッコ・サラダ。
これは一応バスクとは離れて、
ローブリュー特性のオリジナル料理だと思います。

トマト・キュウリ、ナス、青菜・・・などが入っています。
ひと口食べてみると、
頭の中がエスニック風に染まってしまいました。
一種独特の香りがあって、
エキゾチックな世界に誘われてしまいます。
すっかり気に入って、
忙しい仕事の合間にその秘密を聞き出して、
家に帰って再現に挑戦してみたのです。
とりあえず近いものが出来ました。

トマト、キュウリ、ナスなどは
食べやすい大きさに切る。
ナスは軽くゆでておきます。
(ローブリューでは揚げていたようですが)
青菜は好みのものを使います。
私の場合は大好物のルッコラでやってみました。

香りのないオイル。
店ではモロッコのオイルですが、
私はコーン・オイルで代用。
それに加えてごく少量のワイン・ビネガー、塩、コショウ、
クミン・パウダー、シナモン・パウダー、
それにショウガのしぼり汁を加えます。
コツはクミンを少し多めに入れることでしょうか。
これをドレッシングとして、
サラダに合わせるのですが、
立派な料理になって驚くほどです。
私のような野菜ぎらいでも、
大鉢ひとつ空けてしまうほどです。
今度、どこかでモロッコのオイルとは何か、
探してみようかと考えているところです。


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2003年9月17日(水)

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