服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第378回
自分専用のレターヘッドを作ろう

最近、手紙を書いたことがありますか。
Eメールではなく、手紙。
そういう私自身、手紙を書く回数は減っています。
たいていは葉書。
葉書はわりあいよく書いていますよ。
そもそもつむじ曲りのところがあって、
世間で手紙が少なくなっていると聞くと、
突然、書きたくなってしまう。

よし、手紙を書こう。
いや、ことさら「手紙」なんて構えずに、
1行2行で気持を伝えたい。
たとえばワイン1本贈る場合、
「この間あるレストランで出会ったワインです。ご賞味下さい。」
と一言添えてみたい。
いくら時代が進んでも、電話ではFAXでは、
Eメールでは伝えられない気持がある、
と勝手に考えています。

さて、手紙。
これは大きく分けてふたつの方向があります。
簡単にいえば「和」でいくか「洋」でいくか。
私、いままで和風の手紙を使っていたのです。
でも、このあたりで「洋」もいいぞ、と。
つまり自分専用のレターセットがあったらなあ、
と夢見ているのです。

たとえば透かしの入った洋紙に
レターヘッドをあしらってみるとか。
そうなると同然、レターヘッドに揃えて、
封筒を一緒に作ってみたい。

ヨーロッパは名刺交換した時、
そっと指でその表面をさわってみることがあります。
これは相手の名刺の、印刷方法をさぐっているわけです。
結論を言えば、昔ながらの銅版印刷が上流だとされるのです。
銅版印刷は凹版を使うので、
かすかにインクが盛上る。
だからこれを指でさわって認めようとするわけです。

まあ、それはともかく、
100枚からでもレターヘッドを印刷してくれる店を
見つけました。
六本木ヒルズのなかにある
「G・C・プレス」(TEL:5775-0043)がそれです。
まず好みの洋紙を選び、
次に印刷方法を選びます。
もちろん活字の種類も選べます。
そして住所、氏名を英字で印刷する。―
こうして世界でたったひとつのレターヘッドが完成するわけです。
さあ、手紙を上手に使おうではありませんか。


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2003年10月15日(水)

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