服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第469回
自家製オイル・サーディンの醍醐味

オイル・サーディンはお好きですか。
私もむかしよく食べたものです。
缶詰の、先だけを少し開ける。
で、ここからオイルを捨てる。
その後にすっかり開け放ち、
上からレモンをたっぷりと絞って、食す。
簡単、便利、安い、美味い。

でも、ここでのオイル・サーディンは缶詰にあらず、
自家製のオイル・サーディンなのです。
もし〆鯖を作ったことのある人なら、
オイル・サーディンだってほぼ同じ要領で、
簡単に作ることができます。

まず最初に必要なものは、
新鮮な、大量のイワシ。
ただし、大量とは言っても、
自分の手でさばくわけですから、
手と相談して、買う量を決めて下さい。
まずまな板の上にイワシを置いて、
頭だけ切ってゆく。
ただし私はまな板の代りに、
週刊誌や雑誌を使います。
さばき終ったら、そのまま捨てられ、
またまな板に臭いが移ることもないからです。

頭を取ったイワシに、
親指を入れて尾のほうに動かしてゆくと、
自然に身が開く。
細く長くした水道の下でこれをやると、
きれいに1枚になります。
骨や背ビレなどはもちろんきれいに取りましょう。

水で洗ったイワシは、
キッチン・ペーパーなどで水気を取った後、
ザルの上に並べてゆきます。
すべてをザルに並べ終えたなら、
上から均等に、しっかりと塩を振る。
さあ、2〜3時間ほどでしょうか。
保存が目的ではありませんから、
それほと長時間置く必要はありません。

次に、オイルにひたひた状態に漬け置く。
もちろんエクストラ・ヴァージンのオリーブオイル。
この時、好みでハーブを少し加える方法もあります。
約半日ほど冷蔵庫で寝かせたら、
もう食べられますよ。

自家製オイル・サーディンは、
ビールよりもむしろ白ワインによく合います。
これが本当にイワシだろうか、
と思えるほどに上品な味に仕上ります。
ことに自分で労働?して、
手塩にかけたものですから、
美味しくないはずがありません。


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