服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第471回
右か左か腕時計

いつも腕時計は
どちら側の手首にはめていますか。
右か左か。
私もたいていは左の手首です。
ところがブレスレットは常に右手。
ためしに右手に時計、
左手にブレスレットをはめてみると、
ちょっと妙な感じがします。
私もこれで結構、保守的な人間なんだなあと、
ひとりで納得してしまいます。

たいていの腕時計は
「3時」の位置にりゅうずが付いています。
当然、右手で操作しやすいように。
ごくまれに「9時」の位置に
りゅうずが付いた時計もあります。
これは右手首用と考えられています。
左効きの人には都合が良い。

でも、今の時代はそれほどネジを巻いたり、
時間合わせをする必要はありません。
時計が進歩しているからです。
だからより腕時計に近いものは、左手首に。
そしてよりブレスレット感覚に近いものは、
むしろ右手首にするべきかも知れません。
一般に、左手よりも右手のほうがより動くわけで、
アクセサリーとしてはそのほうが効果的でしょう。

たとえばタートルネックのスェーターを
着るとしましょう。
そんな時のひとつの方法として、
スェーターの袖口の上から
腕時計をはめるやり方があります。
スポーツ・シャツの上にスェーターを重ねる。
そうすると、時計をたしかめようとする時に、面倒。
袖口の上なら、
いつでもすぐに時間を知ることができます。
いや、それ以上に
アクセサリーとしてたいへん効果的です。

スェーターの袖口の上であれば、
多少、時計バンドのサイズ調製が
必要であるかも知れません。
黒いスェーターに合わせて、
黒の時計バンドという考え方もあるでしょう。
あるいは逆に、黒いスェーターだから
あえて赤いバンドにする、
というおしゃれもあるでしょう。
少なくとも、それまで以上に時計や、
時計バンドに関心が向くようになるはずです。
高価な時計も結構ですが、
時計自体の使い方によって、
おしゃれを演出することも大切でしょう。
そして、私はまだ、迷っています。
左手首にはめるべきか、
右手首にはめるべきか。


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