服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第528回
さあ、ポロ・カラーを着てみよう

ポロ・カラーという襟型を知っていますか。
実はこれ、ボタンダウン・カラーの別名なのです。
アメリカの有名な「ブルックス・ブラザーズ」では
今でも正しくは
“ポロ・カラー”と呼ぶことになっています。

当時、ブルックス・ブラザーズの社長であった
ジョン・ブルックスが、
英国のポロ競技で見たスポーツ・シャツの襟型に
ヒントを得たところから、
その名前があります。
1901年頃の話だそうです。
ポロ競技の選手は襟がひらひらするのを嫌って、
ボタンで襟先を留めておいたわけです。

“ポロ・カラー”と呼ぶか
“ボタンダウン・カラー”と呼ぶかは自由ですが、
この襟ほどスポーティーなものはありません。
シャツの第1ボタンを外した時にも
サマになってくれますし、
内側にスカーフを巻く時にも、収まりがよろしい。
もちろんネクタイを結ぶことだって可能です。

ボタンダウン・カラーの最高の魅力は、
洗いざらしにこそあります。
一般にコットンの、
オックスフォード・クロスと相性が良いとされますが、
洗いたてを素肌に、アイロンなしで着る。
こんな芸当が美しく見えるのは、
ボタンダウン・カラーをおいて他にはないでしょう。
ちょうど素足でスニーカーを履く感じに似ています。
あるいはブルー・ジーンズを、
ベルトなしで穿く感覚。
休日のときにこそ、ぜひ一度、
洗いざらしのボタンダウン・シャツを着こなしてみて下さい。

もちろんこれにはちょっとしたコツがあります。
洗って、ハンガーに掛ける時、
両手を使って大きなシワを伸ばしておくことです。
というよりも、
どんなふうに仕上げたいかを想定しながら、
ハンガーに掛ける。
ハンガーに掛けたままの姿で乾くはずですから。

以上のことを裏返すなら、
ボタンダウン・カラーで、
袖口がダブル・カフスというのは、
邪道ということになります。
さらにはボタンダウン・カラーを
スリーピース・スーツに合わせるというのも、
ちょっと妙です。
“ポロ・カラー”の別名を大切にしたいものです。


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