服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第586回
本当に短いおしゃれの話

コットン・パンツの再利用法について、
何か良い方法をご存じですか。
実はかなり気に入っていた白のコットン・パンツを
汚してしまったことがあるのです。
裾口に大きなシミを作ってしまった。
ふつうなら漂白剤で
白くしてしまうところなのですが、
どうもそれでは元通りにならない。
裾口の汚れさえなければ穿けるのですが。

そこで私は当然のように
ショート・パンツに直してしまったのです。
そこでショート・パンツについて
少し考えてみましょう。
もっとも簡単な、
もっともスポーティーなショート・パンツは
“カット・オフ”でしょう。
パンツを短くすることを単純に
“カット・オフ”だと考えているようです。
が、これは本来、
「手製のショート・パンツ」のことであって、
裾口を切りっぱなしにしたスタイル。
つまり横糸はほつれて、
まるでフリンジ(飾り房)のように見える
ショート・パンツのことを“カット・オフ”。
言わば切り方の問題ですから、
さまざまな長さの“カット・オフ”があるわけです。

さて、長さの点では
バミューダ・ショーツがあるのは、ご存じの通り。
これは夏の散歩着にふさわしいところから、
“ウォーキング・ショーツ”とも呼ばれます。
膝上丈の、伝統的な印象のショート・パンツです。
これに対して、ごく短い、
大胆なショート・パンツとしては
“ショート・ショート”があります。
もっともポケットの内装が出ない位の
短さにに止めておくべきでしょう。
一方、ウォーキング・ショーツより
若干、短い丈のものが、
“ジャマイカ・ショーツ”。

ところが最近のリゾート・ウェアとしては
膝下の、あえて中途半端な丈の
「トロピカル・パンツ」にも
人気があるというのです。
まあ、人の好みはさまざまということなのでしょう。
自分で丈詰めするのが面倒という場合は、
専門店でやってくれます。
たとえば「アプローズ三軒茶屋店」
(TEL:3413-9016)では
1本840円(税込)から、
ショート・パンツに修理してくれるとのことです。


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