服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第589回
シャンパーニュの似合う男になるために

シャンパンはお好きですか。
正しくは“シャムパーニュ”
Champagne と呼ぶべきでしょう。
“シャムパーニュ”をあえて英語読みにしたものが、
「シャンパン」なのですから。
まあ、それはともかく
“シャムパーニュ”以外にも
「発泡性ワイン」は数多くあります。
フランスの総称としては
“ヴァン・ムスー”でしょうか。
イタリアには“スプマンテ”があり、
スペインには“カヴァ”があるのはご存じの通りです。

シャムパーニュの壜は
ふつうのワインより重い。
シャムパーニュの内圧に耐えられるように、
しっかりと厚い壜が使われるからです。
それに栓を開ける時、
ささやかな危険がともなう。
ためにシャムパーニュの扱いは
必ず男性が扱うべきでしょう。
さて、シャムパーニュを上手に開けることができますか。
私などもいつも失敗ばかりしています。
甘く考えては危険でさえありますよ。

シャムパーニュはだいたい8度前後が、
飲みごろだそうです。
冷えていて、たいていは濡れている。
つまり滑りやすいのです。
なるべく専用の布巾を使いましょう。
なければ自分の白麻のハンカチでも良い。
身体で底を支えながら、しっかり持つ。
次に栓が飛んでも危険がない位置に
壜の口を向ける。
そして45度に壜を傾ける。
この角度がもっとも泡をこぼしにくい角度だから。
さて、いよいよアルミ・フォイルを外し、
ワイヤーをゆるめる。
でも私のやり方は、このワイヤーを外してしまわない。
コルクの栓とワイヤーの上から、右手の指をかける。
このほうが栓を回転させやすいからです。
つまり栓を引抜くのではなく、
静かに回転させるのがコツなのです。
たいていはゆっくりと回転させているうちに
ポッと開きます。
これこそ上手なシャムパーニュの扱い方なのです。
とにかくワイヤーをゆるめたなら、
絶対に指を離してはいけません。

何度かこの要領で練習して、
いつも上手にシャムパーニュを扱える、
粋な男になりたいものです。


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