服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第608回
「開いた肩」からはじめましょう

「開いた肩」と「閉じた肩」
という言葉を知っていますか。
ちょっと特別な言い方かも知れませんが、
歩き方の練習などでは割合に使うようです。
私自身は次のように解釈しています。
「開いた肩」と「閉じた肩」。
これは姿勢に関しての言葉です。

左右の両肩の付け根が、
首の真横に位置している状態を、
「開いた肩」。
逆に「閉じた肩」というのは、
両肩の付け根が首の中心よりも
前にある状態のことです。
これは自分で実際にやってみると、
すぐに理解して頂けることでしょう。
私などもどうかすると
「閉じた肩」になっていることがあります。
「あ、いけない」と思って、
急いで「開いた肩」に直すことがあります。

よく、背筋を伸ばそう、と言いますね。
正しく、美しい姿勢の基本が、
まっすぐに伸びた背筋にあることは
言うまでもありません。
でも、しっかりと背筋を伸ばすためには、
まず「開いた肩」が必要なのです。
逆に言えば「開いた肩」にしておくと、
背骨がまっすぐに伸びやすい、
ということになります。
「開いた肩」→「伸びた背筋」→「美しい姿勢」
ざっとこの順序があるわけです。

いずれにしても
「開いた肩」を意識することは、良いことです。
正しく、美しい姿勢になります。
同じ人間であっても
「閉じた肩」と「開いた肩」とでは、
後者のほうがはっきりと若々しい印象を与えます。
元気で、はつらつとした感じになります。
また、同じような服装であっても、
「開いた肩」であるほうが
はるかに美しく見えるのです。

「開いた肩」がいかに有利であるか、
これでお分りでしょう。
しかもそれだけではありません。
「開いた肩」を常に保つことは、
ものごとの考え方もより積極的になれるのです。
明るく、元気な姿勢は、
明るく、元気な考え方を生んでくれるのです。

正しく、美しい姿勢で、
服がよく似合ってくれ、若々しい印象。
その上ポジティブ・シンキングになれるのですから、
こんなに良いことはありません。


←前回記事へ 2004年6月18日(金) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ