服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第720回
パンツの下にも秘密があります

シャツの裾が気になることがありませんか。
まずシャツを着て、次にパンツを穿く。
はじめのうちはいいのですが、
身体の動きにつれて、シャツの裾が上ってくる。
腹の辺りでふくらんで来る。
ごく自然なことではないか、と思う人もいれば、
きちんとフィットしていないのは嫌(いや)だ、
という人もいます。
これもまた好みの問題でしょう。

けれども昔から、しゃれ者といわれる人は、
なるべくシャツの裾がだぶつかないように
工夫したものです。
比較的よく知られた方法は、ゴムバンド。
白く、細長いゴムバンドで、
無数の突起と小穴が開いている。
これとシャツの上に巻いてから、パンツを穿く。
と、シャツは身体にフィットしたままで、
多少身体を動かしてもずり上って来ない。

あるいはシャツの裾を
ボタンで留める方法もあります。
シャツののテイル
(尻尾「しっぽ」)の中央先端に持出しを付けて、
これを前裾下のボタンに留めるわけです。
股下でしっかり固定されているわけですから、
絶対に上ってはこない。

しかしこれらの方法に欠点がないではありません。
少し窮屈すぎるのです。
もっと自然にフィットする方法はないものか。
ないでもありません。
たとえば私の方法はこうです。

まず最初にシャツを着、次にブリーフを穿く。
つまりシャツの裾で股間を包み、
その上からブリーフを穿く。
けっして窮屈ではありませんし、
適度にずり上り防止にもなります。
ただし慣れないうちは、
シャツに直接ふれることに
違和感をおぼえることもあるでしょう。

そんな場合には
ダブル・ブリーフ術という方法があります。
まず下着をつけてからシャツを着る。
で、その上からもう1枚ブリーフを穿く。
実際にこれをやってみると、
なかなか具合が良いのです。
もちろんフィットしたブリーフほど、
ずり上り防止効果は高いわけで、
それぞれの好みに合わせて、
ブリーフのデザインを選ぶべきでしょう。
目には見えないことですが、
これもまたシャツをすっきりと着こなすための
ひとつの方法なのです。


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