服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第855回
いちばんカッコイイ夏姿

「クール・ビズ」という言葉を
聞いたことがありますか。
当然あるでしょう。
いや、むしろ毎日毎日「クール・ビズ」を
耳にしないでいることのほうが難しいほどです。
要するに、
「夏のビジネス・ウェアを涼しくしよう」
という試みのようです。

むかしは
「夕涼みよくぞ男に生まれけり」といって、
男のほうが涼しい格好をすることが出来た。
でも、今は逆でしょう。
キャミソールにミニ・スカート、
素足にサンダル・・・。
女性のほうが
はるかに涼しい装いが楽しめるはずです。
ことにビジネス・ウェアとなれば、
どうしても男は
ワイシャツにネクタイを締めることになってしまう。

日本の夏は高温多湿で、
日本には日本のサマー・ウェアがあって
しかるべきだと思います。
これまた昔話ですが、
日本にも「サマー・タイム」が導入されたことがあります。
同じようにきちんと期間を区切って、
「サマー・ウェア」で通勤するのも
ひとつの考え方でしょう。
コットンのポロ・シャツに半ズボン、
ソックスにサンダルなら、
はるかに涼しいスタイルになるはずです。
ポロ・シャツは白で、
着換え用を何枚か用意しておけば良い。
全国いっせいに変るとすれば、
サマー・ウェア需要が起きて、
経済的にも良い影響が出るに違いありません。
つまりそれ位、思いきった改革が必要でしょう。

たしかに日本の夏は暑い。
けれどもそれ以上に耐え難いのが、湿度。
もし湿度を上手に半減する製品が完成したなら、
温度自体はそれほど苦にならないはずです。
もっともこれが発明されたなら、
ノーベル賞ものでしょうが。

さて「クール・ビズ」で大切なことは、
オフィスの雰囲気でしょう。
職種などによって
それぞれ空気が違うからです。
もし本気でそれを行うなら、
まず社長が明確に宣言し、実行することです。
それなら会社ごとの
「クール・ビズ」が成功するでしょう。
“クール”には「恰好良い」という意味もあって、
それぞれが恰好良いと思う
「クール・ビズ」になるのが理想だと思います。


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