服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第862回
元気はつらつまっ赤なトマト

包丁を磨いだことがありますか。
まず砥石を水に沈めて、
たっぷりと水を吸わせておく。
その後に、ゆっくりとリズムをつけ、
刃の角度を変えないように、磨ぐ。
気分転換、精神修養には最高です。
刃の出来映えを試すには、
手にもった紙をタテに切ってみる
指の腹でさわってみる
爪の表面に軽く当ててみる
産毛を剃ってみる・・・などの方法があります。

そしてもうひとつ、
完熟トマトを切ってみる方法があります。
まっ赤なトマトが楽々切れるようなら、
まず合格でしょう。
切れ味の良い包丁は本当に気持ちの良いものです。
さて、試し切りにしてしまった
完熟トマトはどうしよう。
いっそざく切りにしてみようか。
トマトが赤くなれば医者が青くなる。
元気をつけるには
トマトをたくさん食べるに限ります。

トマトをざく切りにしたなら、
次に大葉(シソの葉)を2、3枚、
これも刻んでおきましょう。
そしてさらにものはついでで、ニンニクを刻む。
これで、赤、緑、白の
イタリアの国旗の色になるわけです。
この旗の色をすべてボールに移す。
上から塩とコショウを適量、
オリーブ・オイルを加えて、冷蔵庫に入れる。
しばし味をなじませておくわけですね。

次にパスタをゆでる。
スパゲティ、リングイーネ、ブカティーニ、
ペンネ、トゥベッティ、エリケ、
ファルファッレ、オレキエッテ、コンキリエ・・・
お好みのものをどうぞ。
要するにロング・パスタと限らず
ショート・パスタの選択もありということです。

よくパスタは
髪の毛ほどの芯を1本残す、と言いますが、
冷製パスタはしっかりゆでる。
わずかにゆですぎたかな、
という位でちょうど良いのです。
というのは一度水をくぐらせてから、
氷で冷やしていくうちに、あら不思議、
なぜかアルデンテの状態にもどってゆくのです。

もちろん冷製パスタのすぐ横に
スプマンテか
冷えた白ワインの一杯があれば言うことなし。
少し心身ともに疲れたなあ、
という時にはぜひ試して下さい。
頭の切れ味がよくなること間違いなし。


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