服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第912回
苦い失敗から美味しい成功

チョコレートはお好きですか。
もちろん私も大好き。
コニャックにチョコレートの組合わせは、
食後の愉しみのひとつです。

むかしむかしチョコレートは
主として飲むもので、
今のように固定の、食べるチョコレートは
比較的最近のことなのです。
食べるチョコレートは1819年頃、
スイスではじまったと伝えられています。

でも、今のように
ごく一般的な食品となったことについては
ジョージ・キャドバリー(1839〜1922年)の名を
忘れてはならないでしょう。

たとえば今のように
美しい箱に小さなチョコレートを
数種類詰め合わせることを考えたのも、
ジョージ・キャドバリー。
1866年のことです。
アーモンド、オレンジ、レモン、
ラズベリーなどのエキスを柔らかくして、
チョコレートの中に詰めることを考えたのも、
同じくジョージ・キャドバリーなのです。
キャドバリー・チョコレート
今でもありますね。

そもそものはじまりは、
ジョージの父、ジョン・キャドバリーが
新しい仕事をはじめるのです。
けれども大失敗。
「わしはもうやめた」と投げ出してしまう。
仕方なくこれを受けついだのが、
リチャードとジョージの兄弟だったのです。
ふたりは3つ違いで、ジョージはこの時22歳。

22歳のジョージ・キャドバリーが考えたのは、
成功するためには
より純粋なチョコレートであるべきだ、ということ。
当時のカカオは
カカオ・バター(脂質)を多く含んでいました。
ジョージはカカオから脂質を取りのぞいて、
さらさらとして、使いやすいカカオの研究をはじめる。
毎日、純粋カカオのことばかり考えたのです。

そしてついにジョージの考える
純粋カカオは完成して、
固定にも液状にも使いやすい
チョコレートとなったのです。
窮地に立ったなら、
より純粋(ピュア)なものをめざせ、
という教えでしょうか。
ジョージ・キャドバリーは
1839年の9月19日に生まれています。


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