服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第958回
きのうよりきょうのほうが美しい

一日に何回手を洗いますか。
もちろん私も数えたことはありませんが、
割合多いほうではないかと思います。
でも私にとっては
手を洗うのがやっかいなのです。

手の汚れが気になって洗う。
と、手の表面が乾いた時、カサカサになってしまう。
当然、そのためにハンド・クリームがあるのでしょう。
けれどもハンド・クリームのつけた感じが
しっくりと来なかったなら、
どうすれば良いのか。
本当は手を洗っただけで、
美しい表情を保ってくれると良いのですが。

そしてもうひとつひそかな悩みがあります。
右手に一ヶ所、シミが出来はじめている。
やがてシミがひとつ、ふたつと増えたら、どうしよう。
そんな時に、偶然出会ったのが
「米ぬかせっけん」です。
山梨県の「くり工房」
(TEL:0551-42-3765)で手づくりしている、
まったく無添加の石けん。
今、使いはじめたばかりですが、
どうも私との相性は悪くないようです。
ほかにも「ハニーミルクせっけん」をはじめとして
数多くの種類があります。

むかし日本の女は、
毎日毎日、磨きに磨いて
美人に仕上げたのだそうです。
何を使って磨いたのか。
米ぬか袋。
小袋の中に米ぬかを詰めて、
それで顔といわず手といわず、
磨きに磨いて美しい肌を保ったのだといいます。
米ぬかは肌のシミ、そばかすを薄くするのに
とても効果的だと言われています。
その意味では、自分でぬか袋を作ってもいいのです。
ただし米ぬかが簡単に手に入ればの話ではありますが。

シミもシワも
「まあ仕方ないさ」と諦めてはいけません。
いや、シミやシワが
時に美しい年輪になることもあります。
でも、「まあいいかあ」という諦めは
心の老いのはじまりなのです。
シミのひとつが問題なのではなくて、
心の老いが問題なのです。

さあ、心の老いを追い払うためにも、
米ぬかで手を洗い顔を洗い、
きのうよりもきょうのほうがどう変わったのか、
自分自身に注目しましょう。


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