服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第982回
丸く、やわらかく生きましょう

あけましておめでとうございます。
昨年中のご愛読、ありがとうございます。
心からの感謝を申上げます。
本年もよろしくお願い申上げます。

さて、正月といえばおとそがあり、
雑煮であります。
やはり日本人としては1月1日の朝、
雑煮を食べないことには
正月の気分が味わえないでしょう。
北は北海道から南は沖縄まで、
日本各地にそれぞれの雑煮があること、
ご存じの通り。
いかにファースト・フードや
ファミリー・レストランが流行ろうとも、
雑煮だけは今なお郷土色が
保たれているのではないでしょうか。

すでにお話したことでしょうが、
私は四国、香川県、高松の生まれです。
18の歳までここで過しました。
では讃岐の雑煮はどうなのか。
でも、これが意外と難しい。
香川は日本でいちばん小さな県ですが、
それでも東讃岐と西讃岐とでは習慣が違うらしい。
私が生まれ育ったのは讃岐平野ですから、
それを前提に話を進めましょう。

まずは甘味噌仕立てなのです。
そのなかに丸もちを入れる。
私の家では焼いて入れましたが、
焼かない家もあるようです。
が、他県の人が驚くのが、
この丸もちあん入りなのです。
たいていはつぶあんですね。
もちろんニンジン、ダイコンなどの野菜も入れますが、
ぜんぶ丸切りにする。
丸もちに、丸い形の野菜。
これは一年中円満でありますように、
という願いをこめてのことでしょう。
そしてむかしはこの丸もちを、
年の数だけ食べたと言います。
もちろん今はひとつで充分です。

そしてもう少しうるさいことを言うと、
一家の家長が年のはじめの若水をくむ。
この若水を使って煮炊きをし、
もちろん雑煮をつくる。
その意味では、いかに新鮮な、
いかに美味しい水を持って来るか、
責任重大ということになります。

それはともかく丸もちを食べて、
そのどんなかたちにもなる柔らかさに
学ぼうではありませんか。
すべて何事も丸く丸く、しなやかに生きましょう。
新しい年が良い年でありますように。

※次回の掲載は1月5日(木)になります。


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