服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第993回
黄金のオリーブ・オイルをつくりましょう

みかんがどの国から伝えられたか、
知っていますか。
奈良時代、中国から持ち帰ったのが
今のみかんです。
言い伝えによれば、垂仁天皇の時代、
田道間守(たぢまもり)という人が国の命により、
不老不死の秘薬を探しに行くことになった。
苦労の末に見つけたのが、
非時香果(ときじくのかくのこのみ)であった。
とても貴重で、よい香りがしたというのでしょう。
これこそ現代のみかん。
今からざっと1900年位前の話です。

不老不死の秘薬であるかどうかはさておき、
みかんを食べるのはとても良いことです。
見るからにビタミンCが
吸収できそうな感じがあります。
みかんの中袋は食べる人があり、
食べない人があります。
が、けっして誰も食べないのが、皮。
けれども本当は皮にも薬効があるのです。

漢方で陳皮(ちんぴ)というのは、
みかんの皮のことです。
みかんの皮を天日に干して数日すると、
ちょうどせんべいのようになります。
これを細かくくだいたものが、陳皮。
そんなわけで陳皮をつくるのは
それほど難しいことではありません。
むしろ今の時代、
無農薬のみかんを探すほうが
たいへんなのですが。

さて、現代の田道間守(たぢまもり)になったつもりで
無農薬みかんを探したなら、
陳皮をつくってみましょう。
陳皮は健胃に卓効あり、
ということになっていますから。
陳皮にも様ざまな使い方があるでしょうが、
私が実際に試したのは次の方法です。

完全に乾いて陳皮になったなら、
これを細かくくだきます。
電動式のブレンダーを使うと
すぐに出来るでしょう。
これでほとんど顆粒状になるはずです。
これをエクストラ・ヴァージンの
オリーブ・オイルにつけ込むのです。
好みのハーブを少し加えても良いでしょう。
つけ込んでから10日間もたてばすぐに使えます。

色も香りもすばらしい
オレンジ・オイルの完成です。
料理のエッセンスとしても使えます。
塩を少し加えて、パンにつけて食べるだけでも
美味しいものです。


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