門上 武司

「一杯の珈琲から一皿の満足まで」
  門上武司の食コラム

第21回
イタリアンバール&カフェ「grange plus」

かつて京都・祇園に「GRANGE」というバーがあった。
オーナーは納谷直さん。
そのバーは故あって閉店したが、
堺町通四条上ルの
イタリアンバール&カフェ「grange plus」は健在だ。



11時から14時まではランチ営業。
17時30分から26時まではバールである。
納谷さんは、葉巻には造詣が深く、
以前は多種揃えていたが
現在はパルタガスだけに絞りこんでいる。
そんな彼がチョイスした珈琲豆は、
スペシャルティコーヒーでは必ずといってよいほど
名前の挙がる
東京「珈琲工房HORIGUCHI」のものである。

「いろいろな豆を試してみたのですが、
堀口さんのところのが
もっとも自分が求めている味に近かったのです。
ダメモトでお願いすると分けていただくことができました」
と納谷さん。
常時、ブレンドともう一種類の二種が用意されている。

淹れ方はペーパーフィルターである。
ブレンドはやや苦味の利いた好みの味わい。
といっても濃厚な感じではなく、
むしろすっきりした飲み口。
上質な豆を使っているという感じをしっかり受ける。

この店は入口近くがテーブル席で、
奥がカウンターとなっている。
僕は、いつもカウンターに腰を下ろし、
納谷さんと話し込むことが多い。
なにしろ彼の珈琲やアルコール、
そして葉巻に関する知識の深さや洞察力など、
いつ訪れても話題には事欠かない。

ランチ営業をするのだからもちろんそのメニューも素晴らしい。
前菜とパスタという組み合わせとなるのだが、
これがなんともお値打ちの内容である。

料理に対する姿勢も見事。
夜はだんだん一品メニューが増えている。
そのバリエーションを味わうのも楽しみだが、
深夜までこの珈琲が味わえるというのが、
僕にはなんともありがたいことなのだ。

そして「珈琲工房HORIGUCHI」の珈琲の味を知ることができた。
これも納谷さんに感謝しなければいけないことだ。
いろんな過ごし方が詰まっている一軒である。

【本日の店舗】
「grange plus」
 京都市中京区堺町通四条上ル東側
 075-212-0034


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2011年4月19日(火)

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