門上 武司

「一杯の珈琲から一皿の満足まで」
  門上武司の食コラム

第41回
cafe weekenders

京都は元田中にある「cafe weekenders」。

この店に行ったきっかけは
「カフェロッソ」の豆を使っているという情報を耳にしたからだ。
なにせ世界バリスタチャンピョンシップ準優勝、
国内大会では3度優勝を果たしたバリスタの豆。
それも島根へ行かずとも京都で味わえる。
興味を抱くなという方が無理なこと。

エスプレッソを飲む。
あのとろっとした飲み口に続くアロマ。
苦みの奥にじっと隠れていたかすかな甘みが
味雷を心地よく刺激してくれる。
いい感じだ。
微量の砂糖を加えるとコクが生まれてくる。

そして素晴らしいと思ったのが「weekenders」の空間である。
ビルの2階。緩やかな空気が流れていた。

一人でじっくり本を読むにも適している。
もちろん仲間と会話を楽しむのもよし。
さまざまな時間の過ごし方に対応できる懐の深さを感じるのだ。
また入口近くの大きなテーブルには
コーヒー関連の書籍や雑誌が多数置かれ、
それをテーブルで読むのもいい。

店主夫妻のコーヒーに対する愛情がにじんでいる。

つい先頃訪れた。
僕は変わることなくエスプレッソを、
友人はカプチーノを注文した。
エスプレッソも見事だが、
カプチーノの細やかでクリーミーな味わいにも心が弾んだ。

「この間『カフェロッソ』に行ってきたんですよ」と話すと
「僕たちも明日行きます。じつは自家焙煎を始めようと思い、
相談に行くんです」とのこと。
「いつごろからですか」
「おそらく夏の終わりか、秋になると思います」と。
これは楽しみである。
「カフェロッソ」の門脇さんも
「これからは焙煎をどう考えるが大事!」と話されていた。

素材に対して店主・金子さんは
真正面から取り組んでゆこうとしたのだ。
豆を選ぶ、焙煎の具合で豆の特性を生かす、
抽出方法でそれを確実なものにする。
その一連の流れが生まれるわけである。
ここに足を運びたくなる理由がまた増えた。


【本日の店舗】
「cafe weekenders」
 京都市左京区田中里ノ内町82 藤川ビル2階
 075-724-8182


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2011年6月28日(火)

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