門上 武司

「一杯の珈琲から一皿の満足まで」
  門上武司の食コラム

第49
びーんず亭

京都は錦市場のそばにある「びーんず亭」。
ここはコーヒー豆の販売とスタンディングカフェの店である。



カウンターの後ろには、
かなりの数のコーヒー豆がガラスの容器に入り並んでいる。

先日訪れたときに店主の田中保彦さんと、少し話をした。
ドリンクタイムは午後7時の終了15分前まで。
そのときは限りなく7時に近かったので
豆を購入しただけであった。
通常はマンデリンを購入するのだが
「焙煎したての東ティモールがあります。
これは苦みとコクがたまらない深煎りです」との言葉。
苦みとコク、そして深煎りには鋭く反応してしまう。
「まだ焙煎したばかりなんで
明後日の朝ぐらいから飲んでください」とのアドバイスであった。

共通の知人である錦市場の「大國屋」
という川魚専門店の店主がコーヒー好きで
毎日のように訪れることなど、
京都ならではの話題が広がり、カウンター越しの会話を愉しんだ。
その言葉通りに数日後に淹れてみた。
程よい苦みとコクをしっかり味わうことができた。

また毎日少しずつ印象が変わってゆく。
苦みが柔らかくなり、まろやかさが増していったのだ。
今回はペーパーフィルターであったが、
次はネルドリップでも試してみたい味のふくらみを感じた。

その数日後、「びーんず亭」でマンデリンを飲んだ。
それも「マンデリン・ビルセレクシ」というプレミアムクラス。
マンデリン特有の土っぽさというか
まったりとした苦みとコクを楽しみ、
最後にかすかな甘みを感じた。
しばしの間優雅な気分に浸ったものだ。
ここのシステムは、おすすめ(ブレンド)が一杯300円。
ブルマンは600円、ブルマンブレンドは420円で、
その他のコーヒーは320円である。
マンデリン・ビルセレクシは豆売り100グラム540円と、
とてもありがたい価格となっている。

京都を散歩、もしくは錦市場で買い物をした後、
ふらりと立ち寄り一杯という人たちにはうれしい一軒である。


【本日の店舗】
「びーんず亭」
 京都市中京区高倉通錦小路下ル
 075-213-1445


←前回記事へ

2011年7月26日(火)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ