門上 武司

「一杯の珈琲から一皿の満足まで」
  門上武司の食コラム

第61回
シェルパコーヒー

京都・二条城近くに「ソングバードカフェ」というカフェがある。
ここはカレーライスも素晴らしいのだが、
なんといっても珈琲が面白い。
各地の個性溢れる焙煎職人に「ソングバード」というイメージで
焙煎をしてもらい、その珈琲が飲めるようになっているのだ。
現在は京都が2軒、名古屋が1軒、
そして岐阜の「シェルパコーヒー」を含め
4軒の味わいが楽しめる。

岐阜に出かける機会があり「シェルパコーヒー」に立ち寄った。

岐阜駅からは少し離れたロケーションだが、
店内の風景は開放感があり気持ちが緩む。
入ってすぐの右手に大きな焙煎機がある。
その左側がカウンター席。

窓際にテーブル席という配置だが、どれもがゆったりした間隔だ。
カウンター中の本棚にはぎっしりと本が並び、
それも気になる。
白い色調にウッドの色合いがいいバランスだ。

コーヒーは、パプアニューギニア シグリ農園AAを選んだ。
「マイルドで甘味、キャラメルフレーバー コクもあり
とてもバランスの取れた香味」との説明があった。

運ばれてきた一杯。
説明通りのバランスの取れた優れた味わいであった。

甘みとかすかなキャラメルフレーバーを感じ取ることができた。
喉をすっと抵抗なく通過し、
そのあとの余韻が長いのも特徴だと思う。
いい豆を選択し、
的確に焙煎・抽出されたコーヒーだという印象が強いのだ。

サイドメニューからロールケーキをオーダーした。
サイズはやや小ぶりである。
生地もクリームもしっとりしており、
コーヒーとのマッチングもいいバランスであった。

こういったサイドメニューが素敵だと、
すごく気分が高揚しうれしくなってくる。

岐阜駅を起点に考えると、
決して恵まれたロケーションとはいえない。
だからかもしれないが、抜けた空間が持つ独特の空気感が漂う。
実にのんびりした時が流れていた。


【本日の店舗】
「シェルパコーヒー」
 岐阜市早田1901-6 オハナビル1階
 058-295-0136


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2011年9月6日(火)

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