門上 武司

「一杯の珈琲から一皿の満足まで」
  門上武司の食コラム

第63回
ブランチコーヒー

愛媛県西条市によく行く。
ここは名水日本一に選ばれた
「うちぬきの水」を有する土地である。
その西条・壬生川にある「ブランチコーヒー」で、
僕はいつも刺激を受ける。

オーナーの越智雄一郎さんは、会うたびに夢を語ってくれる。
ここ最近は、コーヒーの抽出方法をペーパードリップから
プレス方式に変えたことなどが多かった。
コーヒーの世界も産地から生産農園まで追求する
スペシャリティコーヒーが一つの大きな潮流となっている。
そこで注目を集めているのが、プレス方式である。
専用の器具に挽いた豆をいれ、そこにお湯を注ぐ。
コーヒーが持つすべての要素がお湯の中に溶け込み、
よりコーヒーの持ち味を味わうことができるのだ。
そのためにはより良質な豆を扱うことが大事だし、
またプレス方式に合った焙煎を行うことも重要なポイントである。

「焙煎はかなり浅めだと思います。
そうでないとプレスには向いていないと思います」と越智さん。

深煎りといえど、一般的には中深煎りぐらいだ。
越智さんは、いい豆を仕入れるために、種々の情報を集め、
いろんなメンバーとも交流を重ね、
いまではスペシャリティコーヒーの逸品を確保するまでに至った。
最初は修業先から焙煎された豆を仕入れていた。
そこから自家焙煎に移り、
次のステップとしてプレス方式を推進している。
「今年の末にはもっと大型の焙煎機を入れますから、
また見にきてください」とは、つい最近の話題である。

プレスで淹れたコーヒーは、
脂分まで含め個性というか持ち味で、
それをしみじみ感じることとなった。

僕もここでプレス用の器具を購入し、
ときおりそれで愉しむことがある。

越智さんは、店でコーヒーを淹れるだけでなく、
積極的にコーヒー教室などを開催し、
コーヒーの普及活動にもかなり熱心である。
コーヒーを愛し、
その素晴らしさを知ってもらいたいという越智さんは、
いつも次のことを考えている。

【本日の店舗】
「ブランチコーヒー」
 愛媛県西条市周布426-2
 0898-65-6646


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2011年9月13日(火)

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