門上 武司

「一杯の珈琲から一皿の満足まで」
  門上武司の食コラム

第73回
ELK COFFEE

コーヒー好きの友人からメイルが届いた。
「大阪の扇町にある『ELK COFFEE』は
『二三味(にざみ)珈琲』の豆を使っています。
おそらく大阪ではここだけだと思います」と書かれていた。
「二三味珈琲」とは
能登半島の先端・珠洲にある船小屋を改造し作った珈琲豆焙煎所のこと。
オーナーは女性で僕は7年ほど前に訪れ、
そのロケーショーンと味わいに感動した。
最近は近くにカフェも出し、
ここの豆を使う珈琲店もかなり増えている。

早速出かけた。3年ほど前だ。
マンションの1階だが、
そのゆったりとした余裕ある空間に驚いた。
テーブルは大きく、その間隔は相当に広い。
家具もカップ類もすべて北欧のモノが揃っている。

珈琲をオーダーすると、
カップボードにあるカップを選ぶことができる。
何種類も並んだカップの中から好きなカップをチョイスするのだ。

このシステムもうれしい。
その日の気分と選ぶ珈琲によってカップを変える。
贅沢な心持ちとなる。

それから何回か出かけるのだが、そのたびに変化と進化がある。
まず珈琲の種類が増えた。
最初は数種類であった珈琲が、いまでは優に十種類は超える。
「二三味さんでは、
ずいぶん前から種類はあったみたいなんですが、
うちは最近揃えるようになりました」と。
これでカップを選ぶバリエーションも広がる。

つい最近訪れたときには
「カドカミさん、ネル・ドリップでも淹れることできますが、
どうしましょう」と。
迷うことなく「ネルでお願いします」と返答である。

ペーパーフィルターに
ネル・ドリップを加えるところが登場するかと思えば、
プレス方式をメインに考えるところもある。
だから珈琲の世界は面白いのだ。
あくまで個人の趣向に依る。
だから自分の趣味や嗜好に合う珈琲店に足を運べばいいのだ。

ここのネル・ドリップは、マンデリンを選んだのだが、
じつにまろやかでかつ苦味や旨みがしっかり詰まっていた。

これで、次回からはネル・ドリップと決まったかもしれない。


【本日の店舗】
「ELK COFFEE」
 大阪市北区天神橋3-10-30
 コープ野村扇町1階
 06-6353-0033


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2011年10月18日(火)

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