門上 武司

「一杯の珈琲から一皿の満足まで」
  門上武司の食コラム

第89回
OMOTESANDO KOFFEE

僕は、とあるコーヒー店で
「深煎ジャンキー」と呼ばれているらしい。
いつもマンデリンをオーダーし、
深煎が好みだといい続けているからであろう。
そのきっかけになったコーヒー店は
東京・表参道の「大坊珈琲店」である。


その近くにある「OMOTESANDO KOFFEE」という店の情報を仕入れた。
表参道は246に近いところに伊藤病院があり、
そこを曲がりしばらくゆくと、
とんかつの「まい泉」が見える。
そこから住宅街に入ってゆくと、一軒の民家が登場する。
それがなんと「OMOTESANDO KOFFEE 」なのだ。



最初、どのようにコーヒーをオーダーするのか
システムが分からなかった。
土足で座敷に入り、バリスタに
「どこでコーヒーは飲めるのですか?」と尋ねる。
「庭でもいいですし、このカウンターでも大丈夫ですよ」
と気軽に答えてくれた。



エスプレッソをオーダーすると同時にカヌレも一つ。
カウンター横に置かれたペーパーフィルターが、
ショップカードになっていたのだ。



そのアイディアも見事なら、そこにカヌレを入れてくれる。

これも素晴らしい。それだけでも、ここは当りという感じがする。


正解であった。
エスプレッソはトロリとして、
クレマもきっちりだ。

エスプレッソはこうじゃなくちゃ、
というお手本のような形状と味わい。苦みも香りも申し分ない。
そしてカヌレを食べると、それとの出会いも嬉しい限りだ。
カウンターでいろいろ話していると、
イントネーションが関西っぽい。
「出身はどちらですか?」と聞くと
「関西で、以前大阪で働いていました」と。
聞くと、オーナーは僕が何度か行ったことがある
大阪・新町のカフェのオーナーであった。懐かしい。

「COFFEEじゃなくてKOFFEEとなっていますね」
「このシンプルで移動できる形がキオスクみたいなので
KOFFEEとしました」。
ホントに室内のセットは可動式という。
これからのカフェのスタイルの一つを見た感じだ。

【本日の店舗】
「OMOTESANDO KOFFEE」
 東京都渋谷区神宮前4-15-3
 03-5413-9422


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2011年12月13日(火)

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