門上 武司

「一杯の珈琲から一皿の満足まで」
  門上武司の食コラム

第103回
喫茶 カンターロ

昨秋、豊中の「チッポグラフィア」
というコーヒー店で画家にして
コーヒー焙煎人の中川ワニさんとトークショーを行った。
僕はワニさんとは初対面であったが、
レストランにおけるコーヒーの存在など共有できることが多く、
非常に楽しくエキサイティングな時間を過ごすことができた。
そのとき参加者として来られ、
イベント終了後に挨拶したのが、
大阪・福島の「喫茶 カンターロ」の店主・杉本純子さんであった。

以来、ずっと気になっていた。
一度、年末に伺ったのだが、惜しくも営業終了後であった。

先日、近くの「みつ星製麺所」
というラーメン屋さんで食した後に訪れた。
ドアを開けると若き杉本さんが笑顔で迎えてくれた。
そして「マンデリンはないんですが」と声をかけてくれた。
トークショーで、
僕が初めての店では「マンデリンを頼むことが多い」
という発言をしたからである。


メニューを見ると「モカ・イルガチャフィ」がある。
迷うことなく、それを注文した。


ミルで挽き、ペーパーフィルターでモカを淹れる。


その姿というか流れがいい。
コーヒーが愛おしくて仕方がないという様子なのだ。



供された「モカ・イルガチャフィ」は
極めてクリアですっきりとした飲み口。
香りは、ややフルーティーで、さわやかな感じがした。

杉本さんは、コーヒー好きが高じて
喫茶店の主になった女性である。
キャッチフレーズが「ふと 笑顔になれる一杯を」。
それをまさに体現している素敵な空間といえる。

この場所でコーヒーを淹れ、
供するだけでなく、コーヒー教室、出張サービスをするなど、
コーヒーに関する
種々のことにトライする気持ちが弾けているのだ。

彼女がコーヒーに魅せられ、
そこからの道のりを聞くのも愉しかった。
コーヒーを身近に楽しみたいと願う僕には、
とても居心地のいい空間となっている。

【本日の店舗紹介】
「喫茶 カンターロ」
 大阪市福島区福島6-8-21
 06-6451-1131


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2012年1月31日(火)

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