門上 武司

「一杯の珈琲から一皿の満足まで」
  門上武司の食コラム

第113回
branch coffee bean shop

愛媛県西条市にある「branch coffee」は
以前にこのコラムでも紹介したことがある。

つい最近、敷地内に
「branch coffee bean shop」が新たに開店した。

コーヒー豆とコーヒー器具を扱う店だ。
立派な建物で「branch coffee」とは中で繋がっている。
立派なのは、建物だけではない。
ドイツ製「PROBAT(プロバット)」の焙煎機が凄い。
なんと25キロ焙煎できる釜なのだ。


オーナーの越智雄一郎さん。

「これがやりたかったんです」と焙煎機の横に立ち、話してくれた。
コーヒー豆を売る。その楽しみを
少しずつ現実のものにしていったのだ。

きっかけはスペシャルティコーヒーの登場である。
いいコーヒー豆を仕入れるためにはどうすればいいか。
商社ルートで豆を購入するのが一般的なスタイル。
だが、越智さんは、なんとか自分たちの目で見て、味わい、
そして購入したいとの夢を抱いていた。縁あって、
あるグループに仲間入りした。
このグループは自分たちで買い付けに行くらしい。
現地で出会った豆を購入する、
というスタイルを貫き通しているのだ。

「このグループでは、苦みを感じるとダメなんです。
どちらかといえば軽やかな酸味やフルーティさが尊ばれます」
と越智さん。
また「最近は、ドリップよりプレススタイルですね。
焙煎の度合いもドリップとは違いますよ」と教えてくれた。


この日、ボダムのカップに入れて供してくれたのは
グアテマラ エル・プルテである。

香りは青リンゴなどが漂ってくる。
飲み口は、ややチョコレートのような香りと
味わいがミックスした感じだ。
じつにスイスイと喉を通ってゆくのである。


店内にはコーヒー関連のグッズや
豆を販売するコーナーが大半を占める。

「釜が大きくなって、焙煎を毎日しなくてよくなりました。
身体は楽になったのですが、なんか寂しい気持ちはあります」
ともらした言葉が、越智さんらしいと感じていた。
まだまだ、越智さんはコーヒーを軸に
さまざまなプランを持っていて、
それを実現するために行動する人物だ。


【本日の店舗紹介】
「branch coffee bean shop」
 愛媛県西条市周布426-2
 0898-65-6646


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2012年3月6日(火)

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