門上 武司

「一杯の珈琲から一皿の満足まで」
  門上武司の食コラム

第114回
Az(アズー)/ビーフン東

「ビーフン東 大阪店」
ここは、僕にとって縁の深い店である。
21年前、現在の会社を設立したときのパーティに
「僕のお気に入り」として食事を数品供したのだ。
その内の一品が「ビーフン東」の粽だった。
ところがその数年後、東京・新橋店の継承者がいないということで、
大阪・西天満の店をたたんでご主人が東京に移転された。
だが、なんと、息子さんの「大阪でやろう」という決心の元、
2011年に再開したのだ。

地階は従前の「ビーフン東」で、
ディナータイムは「Az(アズー)」として
中華料理だけにとらわれない、
まさにビストロ感覚のメニューを用意し、スタートした。
一階は「Chi-Fu(シーフ)」という名前で、
モダンチャイニーズの店として、
白いテーブルクロスなどレストランの様相を呈している。

地階の「ビーフン東」にて、
この日は、約40名ほどの仲間が集まった。
通常の夜はビストロのように
カウンター上の黒板から好きな料理をチョイスするのだが、
今回は特別にコース設定にしてもらった。


蕗の薹入りワンタン 葱油掛けから始まり、

牛頬肉とハチノス、伝助穴子の香り揚げ 黒酢風味 上海風、
シマフグの四川風 辛味ソース、スペアリブと山菜の米粉蒸し、
足赤海老のにんにくソース蒸し、
唐揚げ 四川唐辛子 スパイス炒め、
雲子の麻婆仕立て、中華ちまき、汁ビーフン、



黒胡麻のとろとろ胡麻団子と続いた。


例えば、伝助穴子の香り揚げは
大ぶりの穴子の旨みをきちんと生かしながら、
黒酢の酸味がいいアクセントとなる。


そして唐揚げの四川唐辛子 スパイス炒めも
やや辛みを添えることによって、
鶏の味わいに深みを与えたのである。


なかでも評判を取ったのは、雲子の麻婆仕立である。

麻婆豆腐の、豆腐の代わりに雲子を使ったわけだ。
あのトロッとした食感に、2種の辛みが加わる。
印象は、辛いのだが雲子の力は偉大、である。
トロッとした粘りというかコクが、辛みを和らげてくれる。

中華料理というジャンルにこだわることなく、
その領域を超え、楽しい料理を味わえるのが
この「ビーフン東」の特徴だ。
この日は、中華メインとなったが、
アラカルトでは、ホントに幅広い料理が楽しめる。


【本日の店舗紹介】
「Az(アズー)/ビーフン東」
 大阪市北区西天満4-4-8B1F
 06-6940-0617


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2012年3月9日(金)

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