門上 武司

「一杯の珈琲から一皿の満足まで」
  門上武司の食コラム

第117回
WEEKENDERS COFFEE

「WEEKENDERS COFFEE」は二度目の登場である。


オープンは2005年のこと。
エスプレッソを中心にショップを始めた。
珈琲豆は島根の「カフェ ロッソ」から仕入れていた。
しかし、昨年の11月リニューアルし、
ついに自家焙煎に手を染めた。

まず、エスプレッソ用のカウンターを作った。
エスプレッソは素早く飲んでもらいたい、
という願いからここでしか供さない。


このエスプレッソはブレンド。


ブラジルをメインにグァテマラ、エルサルバドル、
エチオピアを補助的に加える。
苦味とコクが僕には心地がよかった。


近頃は単体の豆でエスプレッソを出すところも増えてきたが、
マスターの金子将浩さんは「うちはブレンドで出してゆきます」と。

またエスプレッソだけでなく、
ドリップからフレンチプレスなど
種々のスタイルで抽出することも始めた。




ペーパードリップで
「インドネシア アチェ・テンガ オーガニック」を飲んだ。

通常マンデリンと呼ばれる豆だが
「うちのは少し焙煎が浅いと思います。
マンデリンは個人個人のイメージがあるので」
と優しく話してくれた。

最近のスペシャルティコーヒーの世界は相当焙煎度合いが浅い。
そしてフレンチプレスが主流だ。
これまでの焙煎は、ペーパーフィルターをメインに考えてきた。
「僕のところはペーパーとプレスのちょうど中間ぐらいです」と
焙煎について語ってくれた。
たしかにあのインドネシアの焙煎を思えば自然と納得である。

そんなことを話しているうちに、
どんどん深いところに話題が及んでゆく。
エスプレッソのクレマ(表面の細やかな泡)の
影響を取り払ったときの味わいについて、
すでにいろいろな動きがあるという。

金子さんとは、これまでそんなに話したことはなかったが、
カウンターがあるからこそ会話が成立することも多い。
そんな発見とともに、
コーヒーの世界が驚くべきスピードで動いていることを再認識した。


【本日の店舗紹介】
「WEEKENDERS COFFEE」
 京都市左京区田中里ノ内町82藤川ビル 2F
 075-724-8182


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2012年3月20日(火)

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