門上 武司

「一杯の珈琲から一皿の満足まで」
  門上武司の食コラム

第126回
鉄鍋ぎょうざ酒房 杏っ子

京都・木屋町三条上がるにある、小さなビルの2階。
「鉄鍋ぎょうざ酒房 杏っ子(あんずっこ)」
という餃子専門店である。

店主は女性。開店は2005年だから7年の歳月が流れる。
開店当初から思い出したようにポツリポツリと訪れる。
長く伸びたカウンターとテーブル席が一つ。
いつも、同じように落ち着いた空気が流れている。
おそらく女性店主のおかげなのであろう。

この日も高瀬川にかかる桜がだいぶ咲き始めたので、
それを眺めながら木屋町を歩き、この店にたどり着いた。

カウンターに腰を落ち着ける。


メニューを見ると、目に飛び込んできたのがポテトサラダ、
通称ポテサラである。

この立体的な盛り付けが楽しい。
ポテサラは店によって味付けも違えば、
盛り付けも異なるので、食べ比べるのも面白い。


さて餃子だ。
まずは名物の鉄鍋ぎょうざ。

博多ではポピュラーなスタイルである。
皮も薄くパリッとした焼き具合。
酢醤油をすこし付けて食べる。
その酸味と油脂のバランス、
豚バラ肉の甘みもきちんと生きている。


梅と大葉の和風ぎょうざ、カマンベールチーズぎょうざを頼む。
これは2種とも、
あんの味がしっかりしているのでそのまま食べる。
前者は梅の酸味が利き、さっぱりした感じ。


後者はカマンベールチーズのコクと
ややねっとりした歯ごたえが印象的だ。


どちらも皮のパリパリ感と中身の組み合わせが、
効果をもたらしている。


サラダ感覚でオーダーした緑の葉っぱとおじゃこのサラダ
温泉卵添え。

これもおじゃこのカリッとした食感と
温泉卵のねっとりした感じの調和が素晴らしい。
ここのメニューは、
こういった異なる食感の組み合わせがインパクトありだ。

餃子がメインだが、
他にもオリジナリティあふれるメニューがいくつもある。
餃子の醍醐味から、
酒を飲みながらつまむという使い方も可能となる。繁華街に近く、
隠れ家的にも使える。


【本日の店舗紹介】

「鉄鍋ぎょうざ酒房 杏っ子」
 京都市中京区恵比須町442-1 ル・シゼームビル 2F
 075-211-3801


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2012年4月20日(金)

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