門上 武司

「一杯の珈琲から一皿の満足まで」
  門上武司の食コラム

第141
THE COFFEESHOP


東京で仕事が終わり、先輩とコーヒーを飲むことになった。

「カドカミ、並木橋のところに気になる店がある。
そこに行かないか」と誘われた。
先輩とは、何軒も東京のコーヒー店を巡っているので、
先輩の好みは知っている。
僕は「そこにしましょう」と即答した。

並木橋から代官山に向かって歩く。坂道を登る。
その脇道にあるのが「THE COFFEESHOP」だ。


坂の中腹からショップが見える。小さい。
「あそこ、気になるやろ」
「ホンマですね。面白そうです」。
ということで、男二人、
夕暮れにこのショップを訪れることとなった。
間口も狭く、奥行きもそんなにない。

抽出方法は、フレンチプレススタイルだ。
今日のコーヒーは、ホンジュラス・エルサウセ。
それを注文する。紙コップに入ってサーブされる。


やや深煎りで、ビターなチョコレート系と
少しフルーティーな香りも感じることができる。
プレス特有の脂分もしっかり出ていて、
まさにいまの流れを象徴するような一杯だ。

スペシャルティコーヒーが登場してから、
コーヒーのバリエーションは驚くほどに広がった。
ここも一杯のコーヒーを愉しむことから、コーヒー豆や、
コーヒー生活を愉しむための器具も揃っている。

先輩は「こんな店やったんか。面白いな」と感心しきり。
「フラッと立ち寄って旨いコーヒーを飲むには最適ですね」
「オレなんか事務所が近いから、便利やな」
「ホント、コーヒーの世界はまだまだ、
いろんなことやれそうですね」など、
どんどん会話が弾んでゆくのであった。


最近はペーパーフィルターの形をした
ステンレスのフィルターも登場し、ここではそれも販売していた。
「このステンレスのフィルターは便利ですか」と聞くと
「洗うだけで済みますから便利ですよ。
味もペーパーに近いです」とのこと。
これは一度試してみる必要があるなと思った。

小さなスペースだが、コーヒー好きには
種々の楽しみが詰まった一軒である。


【本日の店舗紹介】

「THE COFFEESHOP」
 東京都渋谷区猿楽町2-3
 03-6380-5811


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2012年6月12日(火)

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