中国って、本当のところどうなの?

第9回
著作権・肖像権の意識

中国では、ブランド物やソフトウェアなど
コピー商品がいまだ多く出回り、
その対応に頭を痛めている企業も多いでしょう。

コピー商品の横行は
一朝一夕に止められるものではありませんので、
諸権利を持つ人々にとっては、
不正業者との戦いは根気の要るものになります。

これは、ある意味でテロとの戦いに似ています。
たえず彼らは移動し、姿を変えることができるため、
敵が潜んでいる場所が分からず、
どこを攻撃していいのか明確な的が見えないのです。

また、中国の場合、
適当な商品を作ってしまう業者の数が
圧倒的に多いということもありますので、
掃討作戦には時間を要します。

個人でも、無断で写真を使われ
こつこつと築いてきた個人ブランドが
傷つけられることなどもあるようです。

以前、邱先生も書いていらっしゃいましたが、
お写真をどこかの業者が勝手に借用し、
先生とは全く関係の無いネガティブな内容のものに使われ、
非常に心外であったとのことです。

先日、買い物の際、
スーパーの店先に停めておいた私の自転車の籠に、
こんなチラシが入っていました。

これは、男性用の精力増強剤を宣伝するチラシです。
表紙の写真の男性は、
自信に溢れ、明るい性生活を感じさせてくれます。

おや、この男性、
どこかで見覚えが無いですか?
そうです、この人、
「国連のアナン事務総長」です!
いやー、こんなところで
アルバイトしていたんですね、アナンさん。

なんてことはあるはずも無く、
勿論これは勝手に写真を借用して作ったチラシであり、
肖像権の侵害にあたります。

このチラシがなんとも憎めないのは、
その人選の笑いのセンス、
国連カラーのブルーに全体のトーンを統一していること。
アナンさんは、世の男性に「エールを送っている」
とまで書かれています。

これは国連(UN)ではなく、
下部組織の世界保健機構(WHO)の仕事だと思いますが、
どちらにしろ、アナンさん本人や国連の許可を得て
宣伝しているものではないでしょう。

ということで、私はコピー商品や
肖像権の侵害に反対です。


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