中国って、本当のところどうなの?

第17回
ジャパニメーションの底力

反日感情が根強い中国ですが、
時に、ひとすじの光明を見ることがあります。
日本の電化製品に対する
中国人の一定の評価しかり、
「日本製品は高品質」との評価などです。

また、ハード面だけでなく、
日本製はソフト面でも健闘しているものがあります。
その一つは、日本のアニメーション
(ジャパニメーション)です。

いまの中国の若者の中には、
日本のアニメに関心を持っている人が少なくありません。
子供の頃、日本のアニメを観る機会があり、
共感して楽しんだ若者が多いのです。

日本でお馴染みの「ドラえもん」や
「ドラゴン・ボール」など、
中国語に翻訳され、
人気を勝ち得ているのです。

すでに世界アニメの巨匠と認知される
宮崎駿監督の映画は、
中国でも人気があります。

中国の人も、宮崎作品の
「となりのトトロ」(龍猫)、
「風の谷のナウシカ」(風之谷)、
「魔女の宅急便」(小魔女時限専送)、
「火垂るの墓」(蛍火虫之墓)などを観て
笑い、泣き、共感し、アニメを通じて
日本人と原体験を共有しつつあります。
※「火垂るの墓」は高畑勲監督

先日、クラスメートのフランス人と、
日本の映画について話していたところ、
中国語の先生が割り込んできて
「自分は宮崎のトトロが好きだ。
 火垂るの墓は、涙無しでは観れないよね」
と言ってくれました。

日本人が戦争で味わった辛さにも共感し、
涙する中国人がいるのです。
そして、それを多くの人に分かりやすく、
興味深く伝えているのが、
日本の優れたアニメなのです。

このやりとりを聞いていた
クラスメートのベラルーシ人が、
「何かDVD貸してよ」と言ってきました。

試しに、「風の谷のナウシカ」を貸してみると、
携帯メールで感想を送ってきました。
「いまYoshiから借りた映画観たとこ。
 すごい、驚異的。アニメで泣いたの初めて」
と絶賛してくれました。

下手な外交よりも、
日本アニメは世界の人の心の隙間を
軽々と埋めてくれるようです。


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