第18回
北京の地下鉄−現在と未来図
北京には現在、地下鉄が3路線走っています。
車の交通量が劇的に増え続ける
中国都市部において、
時間に「割と」正確な地下鉄を利用できることは、
生活者にとって利便性が高いです。
現在の3路線は、
北京を東西に貫く1号線、
東京の山手線のように
北京市の中央をぐるっと回る2号線、
そして2号線がカバーしきれない北の地域をつなぐ
13号線です。
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現在の北京地下鉄3路線
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さらに、オリンピック・イヤーである2008年に向けて、
3号線から12号線までの計画や工事がすすんでいます。
あと3年で数路線も地下鉄ラインが増える都市は、
世界にも北京市以外に無いでしょう。
生活している者からすると、
本当に2008年までに複数路線ひき終わるのか
かなり眉唾ですが、
中国政府が一度「やる」といったら
面子にかけてやるのでしょう。
「やっぱりできませんでした」では、
世界に笑われてしまいますので。
しかし、くれぐれも適当な工事にせず、
しっかりした地下鉄網を整備して欲しいものです。
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2008年北京地下鉄青写真
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こうして2008年の地下鉄の青写真をみてみると、
既存の3路線に加え、
新たに7路線が縦横に走る予定に
なっていることが分かります。
さて、地下鉄に乗れるお金がある人でも、
まだまだ乗車する際のマナーは悪いことが多いです。
「降りる人が先、乗る人は後」など
他の国では当たり前にできることが、
まだ多くの中国人にはできません。
そもそもの「降りる人に道を空け、乗るのは後」
という発想が欠落しているのです。
「自分は乗りたい」という乗車客と
「自分は降りたい」という降車客が
乗降扉の前で押し合っている間抜けな光景が
あちこちで見られます。
これは教育によって
少しは改善されるものかも知れません。
しかし、地方から都市部に大挙する旅行者や
出稼ぎの人々の行動パターンを改善するには、
まだまだ時間がかかるでしょう。
地下鉄網がいくら整備され、
綺麗な箱(建物)が多く建ち並んでも、
世界の人々を驚かす中国人のマナーは
しばらく足踏み状態になりそうです。
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