中国って、本当のところどうなの?

第36回
中国に言論の自由はあるか?

先日、国際的なジャーナリストの組織である
「国境なき記者団」(www.rsf.org)から、
世界各国の「言論の自由度ランキング」が発表されました。

このランキングでは、
世界167カ国がランク付けされ、
その自由度・透明性を評価しています。

因みに、中国の一部ではこのウェブ・サイトが開けません。
当局によって閲覧が止められているのでしょう。
今回、日本の友人に頼んで、
HPからデータを送ってもらいました。

中国では、YahooやGoogleといった
検索エンジンの大手の会社も当局に協力しているそうです。
中国市場に参入したいがために、
「当局にとって不都合なもの」は
検索してもひっかからないようにしているそうです。

それでは、世界の言論の自由度を見てみましょう。

まず、言論の自由度が高いとされている国々の
上位からみていくと、
その殆どがヨーロッパの国々です。
人々が様々なことを自由に言える土壌があることは、
健全な議論が展開されるための基本ですね。

続いて、25位から49位に目を移すと、
37位に日本が位置づけられています。
アメリカはジャーナリストをCIAが収監したことが響き、
前年の22位から44位と大きく順位を下げています。

では、気になる言論の自由度が
「最も低い国々」を見てみましょう。

今回の調査の167か国中、
「言論らしいものが見当たらない」
という大変に不名誉な評価を得たのは、
「将軍様」の国、北朝鮮です。

さながら
「将軍様の、将軍様による、将軍様のための報道」
といったところでしょうか。

さて、経済発展が著しい中国ですが、
言論の自由度はまだまだ世界の中では低く、
159位に位置づけています。
(下から数えれば9位ですが)

2003年3月のイラク戦争から72名以上の
ジャーナリストが命を落としているイラクが157位であり、
中国はそれよりも低い位置にあるのです。

国境なき記者団の表現によれば、
「ジャーナリストは苦しい状況に置かれている。
 メディアは当局の抑圧や武力に怯え、
 自由な報道ができない状況にある」
とされています。

ランキング下位の国々では、
表面的には表現の自由度が増しているようでも、
ある面では、「日本の戦時中と余り変わらない」ということを
頭に入れておく必要があるでしょう。


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