中国って、本当のところどうなの?

第57回
中国の欠陥建築事情

中国が誇ることのできない問題の一つに、
「欠陥建築」があります。

比較的に高品質な建築になれた日本人からすると、
中国には驚くほど「低品質」な建築が溢れています。

なぜこうした事態が発生するのか、
それには幾つかの理由が考えられますが、
主なものを3つ挙げるとすれば、
以下のような理由になるでしょう。

(1) クオリティ・コントロールの欠落
(2) 粗利益を増やすために、手抜き工事をする
(3) 中国人の適当さ

まず、(1)のクオリティ・コントロールの欠落ですが、
中国の建設現場に、日本のような
しっかりとした施工を期待することはできません。

これは、何も建設現場だけに限らず、
あらゆる分野にいえることですが、
今の中国市場において、
先進国と同等の品質管理を期待することは
非常に困難です。

そもそも、現場をマネジメントできる人材が
今の中国には明らかに不足しています。
人口の頭数ではどこの国にも負けない中国ですが、
ある程度の品質の「仕事」となると、
こなせる人間が極度に少ないのです。

これまでは先進国のやってきたことを見習えばよく、
他国よりも品質の悪い後追いでも
十分に成長できてきた中国でした。

ところが、これからは「質の向上」もはかっていかないと
中国産業全体の質は停滞したままとなるでしょう。
それでも、市場規模が大きくなっているので、
なんとか数の上での成長は維持できるかもしれません。

しかし、中国市場が以前から開かれ民営化されていれば、
とっくの昔に実現できていた生活・経済レベルなど
「本来あるべきポジション」に戻っているだけなのです。
これを本当の「成長」と呼んでいいのかは分かりません。

多くの人民の自由を奪い、
国内に捕虜として囲い込んできた計画経済のリバウンドが、
現在「著しく成長している」ように見えるのでしょう。

無茶苦茶な舵取りをされていた国が、
あるべき状態に戻りつつあるだけの話なんですけどね。

明日に続きます。


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