中国って、本当のところどうなの?

第65回
世界遺産の旅−雲崗石窟(山西省)

山西省の省市である大同市の西16キロ、
炭鉱を目の前にした鉱山地帯に、
2001年10月に世界文化遺産に登録された
雲崗石窟(Yungangshiku)はあります。

入場料:大人60元、学生半額

西暦460年、北魏王朝の命を受け
曇曜という名の僧侶が全体の指揮を行い、
この岩山を切り拓きました。

雲崗石窟で驚くべきところは、
まずその壮大なスケールでしょう。

幅1キロにも渡る雲崗石窟には、
大小252の石窟が存在し、
51,000体以上もの石仏が掘られています。

雲崗石窟にも、岩肌をくりぬいた石窟以外に
寺院建築は存在します。
こちらの寺院は高さや幅もあり、
そこそこの規模があります。

裏手の石窟と融合するカタチで
寺院が建立されています。

寺院に入ってすぐの建物です。
デザインも面白く、なかなかに凝ったつくりです。

屋根を支える柱には、
こうして龍の顔があしらわれています。
余り見かけない装飾ですが、
可愛いですね。

寺院の中に一歩足を踏み込むと、
大小様々な石仏が参観者を迎えてくれます。

建物が石窟を覆っている部分の石仏は、
幸いにも、厳しい風雨に直接さらされることなく、
当時の彩色の面影を残しています。

実は、この雲崗石窟は
日本人とは深いなじみがある場所です。
なんと、この石窟群を世界に初めて紹介したのは、
日本人の建築家・美術史家の伊東忠太だといいます。

この伊東忠太という人は、
東京築地本願寺を
インド様式で設計したことでも有名です。
他にも、国内の有名どころでは、
伊勢両宮・明治神宮・平安神宮・
靖国神社・震災記念堂などを設計しています。

さらに海外でも、
台湾神宮・樺太神宮・朝鮮神宮などの設計に
関わった実務家でもありました。

1902年(明治35年)、
中国旅行で大同に立ち寄った伊東は、
この石窟群に足を運び、驚愕したそうです。

明日は石窟群を見て行きましょう。


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